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働き方改革以前から減少している…その理由は?
「働き方改革」という言葉が生まれた2018年以前から減少を続けている残業時間。ここからは、2018年以前での変化についてもみていきましょう。
過労死の多発が社会問題となっていた2013年、日本政府は国連の社会権規約委員会から、長時間労働を原因とした過労死・過労自殺について対策を講じるよう勧告されます。
2014年には過労死等防止対策推進法が施行されました。大綱によると、目指されていたのは下記の項目です。
●平成32年までに、週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下にする。
●平成32年までに、年次有給休暇取得率を70%以上とする。
●平成29年までに、産業精神保健に取り組んでいる事業場の割合を80%以上にする。
1989年に栄養ドリンク・リゲインのCMに起用され、新語・流行語大賞となった「24時間戦えますか」というキャッチフレーズは、2014年に再び放送されたCMでは「3、4時間戦えますか?」へと変更されており、ここにも世相がうかがえます。
2015年には電通の女性社員の過労自殺が報道されました。この痛ましい事件は、多くの日本人が長時間労働に対する意識を変えるきっかけにもなりました。
そして、2016年9月には「働き方改革実現会議」が設置されます。
こうした様々な背景から、日本人の平均残業時間は少しずつ減少してきたのです。
今後日本人の残業・給与事情はどうなるか
残業時間が減ってきた、という実感は果たしてあるのでしょうか。
「たいして減ったようには思わない」という声も聞かれますが、昨今の風潮と、若い世代の価値観の変化、コロナ禍で起きた働き方の変化も相まって、今後減少していくことも予想されます。
とはいえ、前述の「これまで残業代で稼いでいたのに……」という意見をみると、残業時間が減ることがすべての方にとって喜ばしいこととは言えないようです。
副業や、政府も積極的に勧めている株・NISAなどを用いた資産形成など、お金を得るための新たな手段が必要とされているのでしょう。
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