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コロナ禍で窮地のホテル業界…浮上はあるか?
今回の報道に関して、日本のホテル事業が不動産と関係が深いこともあり、「また日本が買われる」「外国企業に敗戦」などとネガティブな意見が目立ちます。
ホテル業界は、コロナ禍による打撃が特に大きかった業界のひとつです。国土交通省によると、2020年の延べ宿泊者数は3億3,165万人で前年から44.3%も下がりました。また日本政府は2020年の東京五輪に向けて、海外観光客の誘致に対し積極的に展開。海外からの観光客を、2020年には4,000万人、2030年には6,000万人にすると意気込んでいたのです。
コロナ禍前の2019年、日本の外国人旅行客受入数は3,188万人で世界10位。政府の目論見では2030年には世界トップ5をも狙う「観光立国」を目指していた、というわけです(関連記事:『世界外国人旅行客受入数トップ20』)。
コロナ禍という未曽有の危機に襲われるとは思ってもいませんでしたから、特にインバウンドに依存していたホテルほど、大きな打撃を受けることになりました。一方で、コロナ禍によって、リモートワーク利用など、新たなホテルの使われ方も。環境の変化を商機と捉え、新たなサービスを展開するホテルが勝ち組になるといわれています。
またホテル業界は慢性的な人材不足に悩む業界でもあります。業界団体のアンケート調査によると、人手不足で適切な人員配置ができていないとする回答が6割強を占めたといいます。このような状況に対してDX化を進め、限られた人数で運営を展開する施設も増えています。
さらにこれまでの日本のホテルは、土地・建物を所有し、サービスを展開する方式が一般的でしたが、これからは不動産は所有せず、サービス・運営だけを請け負うスタイルも広まっていくといわれています。
日本のサービスは「世界一」という評判も耳にすることがあるでしょう。世界に誇るホスピタリティが世界を席巻する日が近い将来、来るかもしれません。
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