経済成長性から世界の投資家が注目する東南アジア。いまや、タイやインドネシア、マレーシア、フィリピンは、投資対象としてメジャー級ですが、そこに新たにカンボジアという選択肢が加わりつつあります。政情不安のイメージなどから「リスクが大きい」と噂されつつも、それでも注目度が高まっているのは、なぜなのでしょうか。その理由と、実際の投資戦略についてみていきます。

負のイメージが強いカンボジア…それでも注目のワケ

 

詐欺事件、内戦の影響、そしてプレビルド……いくつかの要因が重なり、カンボジア不動産投資はリスクが大きいというイメージが定着しました。では本当にリスクが大きいのか、といえば、当然投資なので、リスクがゼロということは決してありません。またカンボジアのような成長国への投資は、リターンが大きい分、当然リスクも同程度あると考えるのがセオリーです。

 

それでも昨今、カンボジアが投資対象として注目されているのは、内戦から日が経ち政情が安定し、ほかのアセアン諸国と同様成長国としてキャピタルが狙えることにあります。

 

カンボジアではこの30年で名目GDPは15倍に増加、直近10年でも2倍に増加しています。世界的にはまだまだ下位グループですが、政情が安定したことを受け、外国企業の参入も増加の一途。世界がカンボジアの成長に期待を寄せているのです。

 

またカンボジアの自国通貨は、まだ信用を得られておらず、商取引は主に米ドルで行われます。東南アジアで唯一米ドル経済圏であることで、投資マネーが集まりやすい、という側面もあります。さらに外国人でも口座開設が可能な点もまた、世界の投資家が注目する点でもあります。

カンボジア不動産投資…プノンペンなら安心か?

 

そんなカンボジア不動産投資で成功するには、ポイントは大きく2つ。まず、不動産投資である以上、立地が重要であることは、ほかの不動産投資同様。カンボジアの人口は1,672万人(2020年)で、その10分の1は、首都プノンペンに住んでいます。その構造は日本と同じ(東京に総人口の1/10が居住する)と考えればイメージがつきやすいでしょう。

 

しかし東京の不動産であれば儲かる、といえばそれはあまりに安直。東京でも山手線内、特に都心3区と呼ばれているところが特に推奨されている通り、プノンペンでも不動産投資を考えるうえで注目されているエリアがあります。いくつか見ていきましょう。

 

ボンケンコンエリアは、プノンペン随一の繁華街で、各国の大使館が点在しています。そのため高級レストランやインターナショナルスクール、ホテルなども多く、コンドミニアムやサービスアパートメントなどの集合住宅が集中しています。

 

リバーサイドエリアは、プノンペンのビジネスの中心地。人気観光地「ワット・プノン」があります。地元の人よりも外国人が多いエリアです。

 

ダイヤモンドアイランドエリアは、王宮の南に位置する新興地。副都心的なエリアとして開発が進められ、今後、大きく変貌するエリアとして期待されています。

 

プノンペンの都心部と経済特区を繋ぐ西部エリアは、プノンペン国際空港へのアクセスもよく、日系企業を始め、多くの外資系企業が進出をしています。都心部よりも価格が安いうえ、ショッピングモールやホテル、アミューズメント施設が揃い、利便性の高いエリアとして人気も高まっています。

 

このようにプノンペンといっても広く、さまざまな特徴をもった街が点在しています。土地勘のない外国人が投資をするなら、名の知れたエリアを選択するというのも重要なことです。

 

また海外不動産の投資では、直接、地元業者と取り引きを行うのは稀で、通常、仲介エージェンシーを介して取り引きを行います。このエージェントが、いかに現地との強いパイプをもっているか、いかに信頼できるかを見極めることが、カンボジア不動産に限らず、海外不動産投資を成功させる第一歩になります。

 

 

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