写真提供:アトリエカムイ

記事前編では、「日本で住宅の断熱性能が軽視され続けてきた背景」について解説してきました。後編では、今後予想される「住宅性能の制度改革」と、これから家を建てる人へのアドバイスについて、住まいるサポート株式会社代表取締役・高橋彰氏と東京大学大学院准教授・前真之氏がインタビュー形式で解説していきます。

断熱性能の「第三者認証」取得する方法はある?

なお、前先生が携わっている暮らし創造研究会のホームページには、新築向け(心地よい住まいの暖房計画)・改修向け(健康で快適な暮らしのためのリフォーム読本)について、豊富な資料(無料のPDFと動画)が公開されています。ぜひ、参考にしてみてください(https://kurashisozo.jp/effort/index.html)。

 

これからの新築は断熱性能の第三者認証を取得しておくことが資産価値維持のポイントに

 

今後、我が国の住宅の断熱性能は急激に向上していくことが予想されます。等級6・7が制度化される前に建てる方も、少なくても等級6相当(HEAT20のG2レベル)の性能を確保しておくことをおすすめします。

 

そして、高断熱の性能を確保していることを第三者の認証を取得し、キチンと証明できるようにしておくことが、将来の資産価値維持につながります。

 

具体的には、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の取得が有効です。BELSにはUA値の記載欄がありますので、G2レベルならばG2レベルの性能があることを証明することができます([画像2]参照)。

 

[画像2]BELS

 

まさにこれから高気密・高断熱住宅を建てようとしている方は、工務店等に相談することをおすすめします。

 

 

前編『「冬は寒くても仕方がない」…日本で「住宅の断熱性能」が軽視されてきた残念な理由』

 

 

高橋 彰

住まいるサポート株式会社 代表取締役

 

前 真之

東京大学大学院 工学系研究科建築学専攻 准教授

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