(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産投資の節税は「法人化」が近道だといわれます。しかし、それなりに経費も必要となるため、見極めに悩む個人投資家は少なくありません。ここでは、不動産投資を行う個人事業主が法人化するタイミングの見極め方と、多くの不動産投資家が実践している実践している「1棟1法人スキーム」について解説します。

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      法人を設立すべき「ターニングポイント」はいつ?

       

      個人事業主が法人を設立するタイミング、すなわち「法人化のターニングポイント」はいつなのでしょうか。

       

      前述の納税額比較を見る限りでは、年間所得が概ね900万円を超えたらすぐに法人化の準備をはじめ、次年度の確定申告前までに設立すべきと考えます。また、個人事業主であっても年間所得が1,000万円を超えた場合は消費税の課税対象事業者になります。

       

      店舗・事務所、駐車場など事業用賃貸物件の家賃収入は消費税の課税対象となるため、そういった物件を所有する個人事業主なら年間所得1,000万円超えのタイミングもひとつのターニングポイントになり得るかもしれません。

       

      1戸の区分マンションで投資に成功し、さらにもう1戸、もう1棟と複数の投資用不動産を所有するようになると、自ずと不動産所得も増えてきます。このように投資規模が大きくなったタイミングも法人化のターニングポイントといえます。

       

      そこで、複数の物件を持つ不動産投資家が取り組む「1棟1法人スキーム」について説明します。

       

      これは、1棟の投資用アパート・マンションを購入するごとに新たな法人を立ち上げ、法人税の節税を試みる手法です。具体的な例で説明しますと、既存法人の年間所得が800万円を超えており、同法人名義で新たに物件を購入しても税率が上がるのが確実な場合、新たに別法人を設立してその名義で新規物件を購入し、所得を分散するというやり方です。

       

      この他にも1棟1法人スキームを利用した裏ワザがあります。たとえば、既存法人名義で金融機関Aから融資限度額いっぱいの借り入れをしている場合、新たに設立した法人名で金融機関Bに借り入れを申し込むとスムーズに融資が引ける場合があります。

       

      しかしこれはすでにオーバーローンである実情を隠ぺいする虚偽に当たるため、金融機関側も新設法人の融資審査にはより厳しく目を光らせています。

      メリットの一方で…法人化の注意点

       

      不動産経営を法人化することによって経費計上できる範囲が広がり、損失の繰越期間も長くなるなどさまざまなメリットがあります。しかし、以下のようなデメリットもあります。

       

      ●法人設立には設立登記手数料、会社印鑑作成など10~30万円程度の費用がかかる。

      ●法人設立後は赤字年度であっても均等割の法人住民税を支払う義務が発生する。

      ●所有不動産の名義を個人から法人へ変更する登記手続き(費用)が必要になる。

       

      これら法人化のメリット・デメリットを把握した上で、「自分にとって有益」と思える方向性を見極めていくことが賢明です。

      まとめ

       

      今回は個人事業主にかかる所得税と、法人にかかる法人税の比較から、個人事業主が法人化するターニングポイントについて検証してみました。実際に法人化するとなると、納税額のみならず、法人設立や所有不動産の登記名義変更にかかる諸費用なども考慮しなければなりません。

       

      さらには「株式会社」にするか、「合同会社」にするかの選択如何によっても手続き・費用は異なります。年間所得900万円到達にこだわらず、できるだけ早い時期に余裕を持って準備することをお勧めします。

       

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        ※本連載は、『ライフプランnavi』の記事を抜粋、一部改変したものです。

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