(写真はイメージです/PIXTA)

本記事では、ニッセイ基礎研究所の助川啓太氏が、2021年12月の貿易統計をもとに中国経済について考察します。 ※本記事は、ニッセイ基礎研究所の中国経済に関するレポートを転載したものです。

輸入

12月の輸入は、前年比19.5%増(11月:同31.7%増)と伸びは鈍化した。

 

輸入相手先の推移を見ると、米国が対前年3.3%増、ASEANが同22.5%増となり、ASEANからの輸入は前年を上回り続けている。一方、EUは同2.9%減、日本は同3.9%減、香港は同28.5%減となりマイナスへと転じた[図表4]。

 

[図表4]中国 相手先別輸入の動き
[図表4]中国 相手先別輸入の動き

 

また、12月の主要輸入品目の伸び率を見ると、鉄鉱石は対前年24.8%減、電気機械製品は同6.8%増、集積回路は同27.2%増、ハイテク製品は同16.4%増となった。また、原油は昨年よりも価格が高騰していることをうけ、同114.2%増となった[図表5]。

 

[図表5]中国 主要輸入品目の伸び率(ドルベース)
[図表5]中国 主要輸入品目の伸び率(ドルベース)

 

他の輸入品目に着目すると、電力不足の影響で前月に輸入が拡大していた石炭(亜鉛含む)は対前年173.2%増(11月:同762.6%増)まで減少した。そして、半導体の供給制約は依然として解消していない状況がうかがえる。

 

半導体(ダイオード含む)の輸入は対前年8.7%増だった一方、医療用機器、液晶ディスプレイ、自動車(シャーシ含む)など半導体を用いた製品の輸入はそれぞれ同5.1%減、同12.2%減、同32.3%減となった。リードタイムが緩和されるまでしばらくかかりそうである。

 

 

助川 啓太

ニッセイ基礎研究所

 

 

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    ※本記事は、ニッセイ基礎研究所が2022年1月17日に公開したレポートを転載したものです。

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