■2022年は、新型コロナウイルスの感染状況がどうなっていくのか、とりわけ足元ではオミクロン型の感染拡大等に引き続き注意が必要です。ウィズコロナによって各国経済はコロナ以前に戻りつつあるものの、新たな変異株出現等により感染が拡大し、再び経済活動が制限されるようになった場合、景気の下振れリスクが懸念されます。景気回復や供給制約等により多くの国・地域でインフレが高まっており、各国の金融政策は正常化へと向かっていくと見られます。
■主要国の中央銀行を見ると、米連邦準備制度理事会(FRB)は量的緩和の縮小(テーパリング)を終了し、利上げを進めていくと予想されます。欧州中央銀行(ECB)は、利上げの局面はまだ早いとしつつも、量的緩和の縮小を進めると見られます。
■2022年は選挙イヤーでもあります。米国では11月に中間選挙が控えています。現在、上下院とも民主党が僅差で多数派となっていますが、バイデン大統領の支持率低下が続く場合にはねじれ議会となる可能性もあります。この他、韓国やフランス、フィリピン等で大統領選挙が予定されています。また、オーストラリアでは現在の下院の任期から、2022年5月までに総選挙を実施する必要があります。
■日本では7月に参議院選挙が予定されており、政府の経済政策等の動向にも注目です。その後は、2023年春に控える日銀の総裁・副総裁の任期満了に伴う後任選びへ焦点が移ると見られます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2022年の注目イベント』を参照)。
(2021年12月22日)
関連マーケットレポート
2021年12月15日 今年のマーケットを振り返る ~日本株式市場
2021年12月13日 今年のマーケットを振り返る ~米国株式市場