「Yahoo! ファイナンス」の株価予想において、2年連続でMVPを受賞した株式投資の達人がチャートの見方をやさしく解説します。

高い勝率を残している3つのパターンとは?

筆者のチャート分析では、「必勝パターン」と考える値動きの典型がいくつかあります。本連載では、その中でも特に重要であり、過去に筆者の資産を大きく殖やしてくれたパターンを、厳選してご紹介していきましょう。それは、次の3つです。

 

①暴騰銘柄の急落後の反発狙い
②暴落銘柄の底値反発狙い
③高値更新銘柄の新展開狙い

 

この3つのうち、どれかが現れているチャートを探し出し、筆者の経験則に基づくセオリーに則って売買していけば、驚くような成果を上げることができるでしょう。実際、筆者もその繰り返しで、高い勝率を維持しています。それでは、順を追って説明していきましょう。

「暴騰銘柄の急落後の反発狙い」の考え方

大型株ではあまり考えられませんが、比較的小型で、株価も安い銘柄(「低位株」と呼びます)の場合、突如として株価が暴騰し、短期間で元の株価の2倍、あるいはそれ以上にもなることがあります。

 

特に、株価が100〜200円ほどの低位株は、一度上がり出すと暴騰するクセを持つ銘柄も、たくさん存在します。要因は、好決算や良いニュースが出た……などさまざまですが、仕手株のように、まるで意味もなく上昇することもあります。

 

 

短期間と言いましたが、目安は1週間〜3週間くらいです。そうした短期間で暴騰した後は、その値上がり益で儲けた人たちが、利益確定のために売りに出すため、株価は下がっていくのが普通です。こうした現象を株価の「調整」と呼びます。短期でズバッと暴騰した場合、その後の下落(調整)の勢いも急激です。

 

例えば200円だった株が、1週間で一気に400円まで上がり、そこから、3〜4日かけて100円下がり、300円まで調整したとしましょう。200円が400円になって、300円まで下がった―ということですが、このように株価が2倍になり、そこから調整して、上げ幅の半値くらい押す(下がる)ことはよくあります。

 

上げ幅の半値押し水準になると、経験的に株価は再度上昇する確率が極めて高くなります。もっとも、半値まで押す前に反発することもありますが、それでも上げ幅の3分の1くらいは調整して下がります。半値まで押すのは、暴騰後急落局面の半分くらいでしょうか。

 

あるいは、半値以上に押して、そこから急回復を見せるパターンもあります。必ず半値水準で戻すというわけではないので、半値押しは目安と考えておいてください。

 

ともあれ、この場合は上げ幅の半値押し近辺の水準で買い、反発上昇を狙っていきます。この反発上昇は、だいたい下がった分の半値戻しが目安です。先の例だと、300円で買って、350円に戻すまでの50円分の利益を取りに行くということになります。

 

先ほど、勢いよく上昇した後は、半値押しをするまでのスピードが速いといいましたが、半値戻しをするスピードはさらに速く、1〜2日で戻ってしまうこともあります。そのため、タイミングさえつかめれば、1日か2日で買値から8〜10%、うまくすれば15%くらいは上昇するため、スピーディに利ざやを取れるということになります。つまり100万円投資したら1〜2日で8万〜15万円も儲けられるのです。

 

 

本連載は、2014年7月25日刊行の書籍『明日ドカンと上がる株の見つけ方』から抜粋したものです。

本連載は、一般的な株式分析の手法などを紹介することを目的に発行しています。投資を促したり、筆者が運営する投資顧問サービス「マエストロの株式ボナセーラ」に勧誘することを目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、「マエストロの株式ボナセーラ」の業務、手数料、およびリスクなどに関しましては、ホームページに掲載の契約締結前交付書面を十分にお読みください。

明日ドカンと上がる株の見つけ方

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熊谷 亮

幻冬舎メディアコンサルティング

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