フィリピン食品大手、マレーシア企業買収へ
従来の分散投資で資産を守れるのか?新時代の富裕層が実践する
金融大国「シンガポール」や「フィリピン永住権」を活用した新・資産防衛法
11月26日、フィリピン食品大手「ユニバーサルロビーナ(URC)」はマレーシアの「Munchy Food Industries社」を229億ペソ(4億5,000万ドル)で100%買収することを発表しました。「Munchy Food」は、マレーシアの代表的なビスケットブランドのひとつで、2017年時点で国内22%の市場シェアを持っています。
「URC」の株価はここ数ヵ月低迷していますが、これは小麦の価格が前年比74%増になるなど原価の上昇とオーストラリア・ニュージーランドでの事業売却により、売上が15%程度下がったことが要因でした。今般「Munchy」を買収したことによる売上への貢献度は6~7%とオセアニア事業売却の半分近ですが、純利益には12%程度貢献する見込みです。なお「URC」は、オセアニア事業の売却により2億5,000万ドルの売却益を得ています。12月1日終値133ペソに対してAB証券の目標価格は164.07ペソです。
不動産物流でドミナント・プレーヤーを目指す財閥系
「アヤラランド・ロジスティクス・ホールディングス社(ALLHC)」は、不動産物流分野での「ドミナント・プレーヤー」を目指して邁進中です。物流倉庫ではdry storageからcold storageまで、そしてデータセンターも手掛けて行きます。コロナの影響で、世界的にECの勢いはさらに弾みがついています。それに伴いAWSなどのデータセンター需要がさらに拡大しています。フィリピンでも同様の動きがありますので、フィリピン最強財閥アヤラグループの「ALLHC」は、この成長分野でドミナント・プレーヤーになって行くことが予想されます。
10大財閥の一角、インフラ事業に巨額投資を決定
10大財閥の一角「アボイティス・エクイティーベンチャーズ(AEV)」傘下の「Aboitiz InfraCapital, Inc.」は、通信、水道、交通などのインフラ事業に2022年度200億ペソ投資を実行する予定です。コロナの影響で、建設資材の高騰、調達難、人員手配の難しさなど悪影響を受けているものの、高度経済成長段階に入るフィリピンでは、こういった社会公共インフラ整備が必須であり、莫大な需要が見込まれる成長分野です。
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