※写真はイメージです/PIXTA

年齢にかかわらず、老後資産に心配を抱いている人が増えています。資産形成にはさまざまな選択肢がありますが、初心者で手持ち資金が少ない人も着実な成果が狙える「iDeCo」と「つみたてNISA」は、とくにお勧めです。本記事では、「お金のプロ」が、初心者から寄せられた「iDeCo」と「つみたてNISA」に関する質問に、わかりやすく解答します。

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 Q  iDeCoとつみたてNISA、どう使い分ける?

 A  つみたてNISAで「お試し」してみる

iDeCoやつみたてNISAは、将来に備える資産形成を自分で行え、税制優遇もある制度です。本来であれば、運用で得た利益に20.315%が課税されますが、これを差し引かれずに済むので、実質的にリターンが約2割アップしたのと同じ効果が得られます。

 

iDeCoとつみたてNISAの両方とも活用し、かつ利用できる期間中は使い続けることがベストな方法です。

 

そうはいっても、「子どもの教育費にお金がかかる時期」だったり、「コロナ禍で収入が減り、余裕がない」などの理由から、「月5000円が精一杯」で両方を活用することが難しい場合もあるでしょう。この場合には、どちらかを選んで利用する必要があります。

 

税制面での優遇では、掛金が全額所得控除の対象になり、受け取り時にも大きな控除があるiDeCoに軍配が上がります。ただし、原則として60歳まで引き出すことはできませんが、その分、老後資金の準備には合理的な制度といえます。

 

※1 2022年5月から ※2 2024年に制度変更し、2042年までに ※3 手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定 ※4 退職金や公的年金の金額によっては元本部分を含め課税される場合もある ※5 積立期間が短いと受け取り可能時期が遅くなる。もっとも遅い場合65歳から

※1 2022年5月から
※2 2024年に制度変更し、2042年までに
※3 手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定
※4 退職金や公的年金の金額によっては元本部分を含め課税される場合もある
※5 積立期間が短いと受け取り可能時期が遅くなる。もっとも遅い場合65歳から

 

「急にお金が必要になる」場合が心配なら…

ですが、病気やけがで長期間仕事を休まざるをえないなど、急にお金が必要になる場合もあります。この場合は、いつでも引き出し可能なつみたてNISAのほうが使い勝手がいいでしょう。

 

ここから、老後資金の準備はiDeCo、それ以外のお金はつみたてNISAで準備するという使い分けが考えられます。また、「投資が怖い」人は、つみたてNISAで「お試し運用」から始め、続けられそうで、かつ余裕資金ができたなら、iDeCoも始めるといいでしょう。

 

iDeCoとつみたてNISAの併用が望ましいですが、「いまは資金的に余裕がないから、
どちらか一方がいい…」「続けられるかが心配」という方は、まずはいつでも解約可能なつみたてNISA で「お試し運用」から始めてみましょう。

 

 

中野 晴啓
セゾン投信株式会社 代表取締役会長CEO

 

井戸 美枝
井戸美枝事務所 代表
ファイナンシャルプランナー/社会保険労務士/産業カウンセラー

 

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本記事は、『今すぐできる!iDeCoつみたてNISA超入門』(扶桑社)より抜粋・再編集したものです。

今すぐできる! iDeCoとつみたてNISA超入門

今すぐできる! iDeCoとつみたてNISA超入門

中野 晴啓,井戸 美枝

扶桑社

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