【関連記事】恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ
Q iDeCoとつみたてNISA、どう使い分ける?
A つみたてNISAで「お試し」してみる
iDeCoやつみたてNISAは、将来に備える資産形成を自分で行え、税制優遇もある制度です。本来であれば、運用で得た利益に20.315%が課税されますが、これを差し引かれずに済むので、実質的にリターンが約2割アップしたのと同じ効果が得られます。
iDeCoとつみたてNISAの両方とも活用し、かつ利用できる期間中は使い続けることがベストな方法です。
そうはいっても、「子どもの教育費にお金がかかる時期」だったり、「コロナ禍で収入が減り、余裕がない」などの理由から、「月5000円が精一杯」で両方を活用することが難しい場合もあるでしょう。この場合には、どちらかを選んで利用する必要があります。
税制面での優遇では、掛金が全額所得控除の対象になり、受け取り時にも大きな控除があるiDeCoに軍配が上がります。ただし、原則として60歳まで引き出すことはできませんが、その分、老後資金の準備には合理的な制度といえます。
「急にお金が必要になる」場合が心配なら…
ですが、病気やけがで長期間仕事を休まざるをえないなど、急にお金が必要になる場合もあります。この場合は、いつでも引き出し可能なつみたてNISAのほうが使い勝手がいいでしょう。
ここから、老後資金の準備はiDeCo、それ以外のお金はつみたてNISAで準備するという使い分けが考えられます。また、「投資が怖い」人は、つみたてNISAで「お試し運用」から始め、続けられそうで、かつ余裕資金ができたなら、iDeCoも始めるといいでしょう。
iDeCoとつみたてNISAの併用が望ましいですが、「いまは資金的に余裕がないから、
どちらか一方がいい…」「続けられるかが心配」という方は、まずはいつでも解約可能なつみたてNISA で「お試し運用」から始めてみましょう。
中野 晴啓
セゾン投信株式会社 代表取締役会長CEO
井戸 美枝
井戸美枝事務所 代表
ファイナンシャルプランナー/社会保険労務士/産業カウンセラー
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】