「誰が介護するのか」夫婦仲が崩壊しないためには息子が重要? (※画像はイメージです/PIXTA)

「誰が介護をするのか」という問題。親族一同が集まり、話し合うのが理想ですが……。※本連載は相沢光一著『介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ』(河出書房新社)より一部を抜粋、再編集したものです。登場するケアマネの方々、サービス事業者の方々のお名前は、すべて仮名です。

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介護の中心的な担い手になるのは誰か

介護が始まるとき、そして介護中ももめることがあるのが「誰がおもに介護するのか」の問題です。

 

選択の余地などなく、介護者になる人もいます。老夫婦がふたりだけで住んでいて、どちらかが介護される側になったケース。子どもがいなかったり、いたとしても遠くに住んでいる場合は、配偶者が介護をするしかない。つまり「老老介護」です。

 

介護する側も高齢ですから困難がともないますが、配偶者という立場上、頑張るしかありません。また、親ひとり子ひとりの場合も当然、子が介護をすることになります。

 

もめるのは、介護される人に子どもが複数いるケース。兄弟姉妹がいて、このなかの誰がおもな介護者になるかという状況です。常識的に見た優先順位はあります。親と同居している子がいれば、その人で決まりでしょう。

 

いない場合は、親の住む家のいちばん近くにいる子、兄弟のなかの女性、いちばん上の子が候補にあがります。しかし、おもな介護者になったら、大きな負担を背負うことになる。それが嫌で押しつけ合いをするわけです。

 

理想をいえば、兄弟の仲が良く、いちばん上の兄か姉をおもな介護者として立てたうえで、全員が負担を分け合ってケアするのがいいのですが、そううまくはいきません。くわえて、親の死期が近づいているときの行為ですから、遺産相続の問題もからんできます。

 

ですから、介護が始まるときは、兄弟全員が集まる機会を設け、各々どれだけの介護負担ができるのかを話し合っておきたいところです。また、内容が生々しくて話しづらいかもしれませんが、相続のことにも触れ、文書に残しておくこともしたほうがいいでしょう。このあたりをきっちりしておくかどうかでも、介護のストレスが違ってくるのです。

 

もうひとつ、もめるパターンがあります。介護される人の息子が、立場上、介護をすることになったが、「自分にはケアなんか無理」と思いこんで、仕事があることなどを口実に、お嫁さんにケアを押しつけるケースです。

 

介護される人が母親の場合、お嫁さんは姑のケアをすることになる。姑と嫁の仲が良ければいいですが、不仲であった場合、お嫁さんは嫌で仕方がないでしょう。また、相手が舅だったとしても気の進まない行為であり、相当なストレスをためこむことになります。その結果、そんな苦行を強いる夫を許せなくなり、夫婦仲が崩壊することも多いのです。

 

フリーライター

1956年、埼玉県生まれ。明治大学法学部中退。スポーツやビジネス分野を中心に取材・執筆活動を展開してきたフリーライター。父親介護の体験を機に、高齢者介護のあらゆる問題を社会と個人の両面から精力的に取材。現場のリアルを『PRESIDENT Online』で発表している。また、『DIAMOND online』ではスポーツのコラムを執筆中。

著者紹介

連載「頼れるケアマネ」と「問題なケアマネ」の見分け方

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

相沢 光一

河出書房新社

有能な人が担当になればラッキー。ところが、そうでない人だと…。介護サービスを受ける際の中心的な存在であるケアマネージャー。その良し悪しはどこで判断できるのか、「もっといい人を」と思ったら、どう対処すべきか。著者…

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