大手3社で明暗、トヨタと日産は通期予想を上方修正、一方ホンダは下方修正
■自動車大手3社の2021年度4-9月期(上期)決算は、揃って前年同期比で増収増益となりました。ただし、新型コロナの感染拡大による東南アジアからの部品供給の停止や、半導体不足による減産の影響から、業績回復のペースは減速しました。また、通期の業績予想については、円安による輸出採算の改善や下期の挽回生産を見込むトヨタ自動車と、北米での販売奨励金の減少により利益率が改善した日産自動車が上方修正する一方、部品不足による減産幅が大きいホンダは下方修正となりました。
■トヨタグループの主要8社の上期決算は全社が増収増益となりましたが、完成車メーカーの減産の影響から、7-9月期は総じて冴えない結果となりました。通期予想については据え置く会社が殆どでしたが、金属事業が好調な豊田通商が上方修正となる一方、完成車メーカーによる減産の影響が大きい豊田合成は下方修正となりました。
豊田通商、ジェイテクト、トヨタ紡織、豊田合成は国際会計基準。
(注2)トヨタ自動車の主要グループ8社は日本経済新聞社の分類による。為替想定は21年度の円/米ドル想定レート。
(注3)(*)豊田通商は売上高見通しを未公表、為替想定は上期の平均値。愛知製鋼は為替想定未公表。
(出所)各社決算資料やQUICKのデータなどを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『自動車業界の2021年度上期決算』を参照)。
(2021年11月19日)
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