2021年10月の水関連株式市場 (※写真はイメージです/PIXTA)

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも評判のピクテ投信投資顧問株式会社マーケット情報。専門家が明快に分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

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10月の投資環境

10月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。

 

世界の株式市場は、上旬は、米国やユーロ圏の景況指数が改善傾向を示し景気が回復基調にあることが示されましたが、エネルギー価格の高騰やサプライチェーン問題などを背景にインフレ懸念が高まったこと、米国の債務上限引き上げを巡る動きなどが影響し、上値の重い展開となりました。

 

しかし中旬以降は、市場予想を上回る良好な7-9月期の企業決算の発表が続いたことや、9月の米小売売上高などの経済指標が市場予想を上回ったことなどを受け上昇基調を維持し、月間では大幅上昇となりました。

 

業種別では全てのセクターが上昇しました。エネルギー、一般消費財・サービス、情報技術などが大きく上昇した一方、コミュニケーション・サービス、生活必需品、ヘルスケアなどは相対的に小幅な上昇にとどまりました。

 

水関連企業(現地通貨ベース)の株価は、株式市場が上昇するなか、市場並みの上昇となりました。装置製造エンジニアリングセクターは消費関連銘柄の良好なパフォーマンスに牽引され最も上昇しました。

 

サーモフィッシャーサイエンティフィックは予想を超える第3四半期の業績を発表し通期予想を引き上げたことを受け、大きく上昇しました。水質テストに使用する分析機器を含め、全事業セグメントでの成長を背景に業績予想の引き上げを続けています。

 

マスコもまた、第3四半期決算において配管製品の期待を上回る高い成長により、良好な売上げおよび利益率が確認されました。また、当社の事業ポートフォリオ全体に関わる供給制約の問題やインフレに対応が出来ていることが示されました。

 

環境マネジメント・サービスセクターもまた、コンサルティング関連銘柄や廃棄物処理関連銘柄に牽引され上昇しました。リパブリック・サービシズは、賃金上昇を相殺し持続的なキャッシュフローを生み出す強い価格決定力の恩恵を受ける廃棄物処理事業モデルが強みを発揮し、堅調な四半期となりました。

 

上下水道ビジネスセクターは、新興国のコンセッション銘柄であるサンパウロ州基礎衛生公社が先月の良好な株価推移から下落に転じたことなどが足かせとなり、比較的小幅な上昇に留まりました。

 

円換算ベース、月次、期間:2011年10月末~2021年10月末 ※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表1]水関連企業の株価推移 円換算ベース、月次、期間:2011年10月末~2021年10月末
※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

月次、期間:2011年10月末~2021年10月末 ※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数 ※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表2]水関連企業の株価収益率(PER)の推移 月次、期間:2011年10月末~2021年10月末
※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

今後の見通し

2021年の見通しについては、新型コロナワクチン接種の進展に伴う経済活動の再開期待等の高まりを受け、世界的に購買担当者景気指数(PMI)が堅調に推移するなど企業の景況感の改善が見られ、明るい見通しが広がっています。

 

一方で、追加の経済対策や各国中央銀行による金融政策の変更について規模や時期に関する不透明感が懸念要因になっていくと考えています。

 

加えて、インフレの上振れや価格上昇圧力が持続するかどうかや、米国の連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和策縮小や利上げに踏み切るタイミング、また、それがどのように株式のバリュエーションに影響を及ぼすか等、見極める必要があると考えます。

 

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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