(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍の影響でテレワークが推奨される昨今、自宅からリゾート地でのワーケーションに切り替える人が増えていますが、企業側にも、ネット環境が整った地方都市にサテライトオフィスを構える動きがあります。この動向から、都心部から地方へ賃貸ニーズも拡散することが予想されます。企業が狙うサテライトオフィス候補地、サテライトオフィス誘致に熱心な自治体について解説します。

人気自治体はどんなオフィス環境を用意している?

 

前述のサテライトオフィス開設件数で上位にあった自治体が、お試し勤務を希望する企業に対してどのようなオフィス環境を用意しているのかについて紹介します。

 

北海道

北海道では北見市・室蘭市・岩見沢市など9市町がサテライトオフィス誘致を行っています。多くの自治体が地域コミュニティ施設等の一角をお試し勤務コーナーとしているなか、北見市と室蘭市ではお試し勤務専用の独立した施設を用意し、電源、フリーWi-Fi、プリンター、コピー機、スキャナー、FAX、テレビ会議システム、パーソナルロッカー、防音会議室、プロジェクター、スクリーン、ホワイトボード、給湯室などが自由に利用できるよう整備しています。

 

また、岩見沢市では職住一体型の施設「岩見沢市テレワークセンター」を用意し、1階はオフィススペースとして、そして2階は仕事の合間にリラックスできるスペース兼宿泊場所として利用できるようにしています。

 

徳島県

サテライトオフィスの先駆け的存在である徳島県では7市町が誘致を行っています。美馬市・三好市・つるぎ町・東みよし町で形成される「にし阿波」エリアでは、古民家をリノベーションした施設内にお試し勤務スペースを用意しています。

 

徳島は観光資源に恵まれている点も大きな魅力で、にし阿波には日本一の清流「穴吹川」や「剣山国定公園」があります。また「海陽町サテライト・コワーキングセンター」がある海陽町には、世界的にも有名なサーフスポット「海部ポイント」があります。仕事の合間に、にし阿波ではラフティングやウェイクボード、海陽町ではサーフィンと、アクティビティ三昧の日常を楽しむことができます。

 

島根県

近年、移住先として人気が高まっている島根県では、松江市と出雲町の2市町がサテライトオフィス誘致を行っています。松江市では、松江城からほど近い場所に立地する2階建ての古民家風オフィス「松江城下」をはじめ市内3か所にお試し勤務スペースを用意しており、いずれもWi-Fi、テレビ会議セット、Bluetoothスピーカー、ホワイトボードを装備しています。

 

一方、出雲町では現役営業中の温泉旅館がお試し勤務スペース兼宿泊施設として施設提供されています。旅館内の温泉は美肌効果が高く女性に人気ということで、仕事の合間にひと風呂…など贅沢な楽しみ方もできそうです。

本格的に拠点を構えるなら、賃貸住宅へのニーズも期待

 

今回は全国の自治体が誘致するサテライトオフィスの近況について紹介しましたが、いずれも勤務スペースは確保できているものの、宿泊については近隣のビジネスホテルや民宿を勧めているところが少なくありません。お試し期間中ならビジネスホテルでもいいですが、いざ本格的に拠点を置くとなればそうはいきません。

 

そこで賃貸住宅へのニーズが発生します。地方都市での賃貸運用は都市部より空室リスクがありますが、サテライトオフィス定着率の高い自治体・地域に限定すれば低リスクに抑えられる可能性はあります。昨今は都市部の空室率も上昇傾向にありますので、将来的には不動産資産の地域分散所有を考えるべきかもしれません。

 

 

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    ※本連載は、『ライフプランnavi』の記事を抜粋、一部改変したものです。

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