(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

ドル円レートは18年10月以来の114円台

金融政策の正常化を踏まえた動き

■ドル円レートは円安が進み、10月20日現在で1ドル=114円台と2018年10月以来のドル高・円安水準となりました。ドル高・円安の背景として、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的緩和の縮小開始と政策金利についてタカ派的な見方が示され、金融政策の正常化への流れがはっきりしたことが挙げられます。

 

■加えて、商品市場でWTI原油先物価格が上昇し、インフレ懸念が鮮明となったことも要因です。WTI原油先物価格の上昇は、世界景気の回復に伴い、需要がさらに増大するとの期待が背景にありそうです。

 

(注)データは2021年1月4日~2021年10月21日。原油先物価格はWTI原油先物価格。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
原油先物価格とドル円レート (注)データは2021年1月4日~2021年10月21日。原油先物価格はWTI原油先物価格。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

米国5年国債利回りとの連動強まる

ドル円レートは5年国債利回りの上昇を反映

■ドル円レートは、米国の利上げの軌道を反映するとされる5年国債利回りとの連動性が強まっています。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが緩やかに進むとの見通しを反映していると考えられます。短期的には11月のFOMCの内容やFRBメンバーの発言がさらにタカ派的となるかなどが注目されますが、ドル円レートはしばらくは5年国債利回りとの連動が続きそうです。

 

(注)データは2021年1月4日~2021年10月21日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
米国5年国債利回りとドル円レート (注)データは2021年1月4日~2021年10月21日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

日本株にとって資源価格の上昇はマイナスだが、ドル高・円安はプラス

■日本企業の業績にとって、原油価格等に代表される資源価格の上昇は、生産コストを増加させるマイナス要因です。一方、ドル高・円安は、輸出型企業にとっては価格競争力の向上を通じ、業績へプラスに作用します。現在の円安水準が継続することで、年度下期以降の業績の上振れが期待できることから、日本株式市場には追い風になると期待されます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『円安の背景と日本株への影響』を参照)。

 

(2021年10月22日)

 

関連マーケットレポート

2021年10月15日 資源高、金利上昇局面ではバリュー株が好調

2021年9月24日 FRBはFOMCで近いうちのテーパリング開始を示唆

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧