受験、就職活動……人生には「ここぞ」という場面が何度か訪れます。そんなとき、自分の実力を発揮できる人、発揮できない人の違いはどこにあるのでしょうか。50年間で57万人を指導し、多数のアスリートを輩出したスイミングスクールの校長・スポーツ科学者の村井正太郎氏が解説します。

「ここぞ」という場面で成功する確率を高めるために

今紹介したテストやPKの話は、基本的な能力が高いだけでは本番で成功できない典型例といえます。緊張・周囲からのプレッシャー……原因はさまざまに考えられますが、本番になると、練習どおりには力を発揮しにくいものなのです。

 

本番で成功する確率を高めるためには、基礎的な能力を培うことはもちろん、それと併せて「本番力」を磨いておくことが重要です。それによって、結果が求められる本番で自分のもつ力を発揮することができます。

 

結果だけ見てしまえば本番の多くは負けたり、失敗したりするものです。しかし、仮に失敗したとしても、自分の力を出し切ったうえで失敗するのと、力を出し切れず失敗するのとでは、意味が大きく変わってきます。

 

私自身、これまでの人生で多くの失敗を経験してきましたが、力を出し切れたものについては「まあ、やるだけやったし仕方ないか」と思っています。それがその時点での実力だと割り切り、次の本番に向かって改めて前を向いてきました。

 

一方で、力を出し切れなかった場合、その失敗は精神的に尾を引くケースが多くありました。普段はもっとうまくできている、という自覚がある分、やりきれない思いが強く残るのです。

 

そうした後悔を残さないために、また少しでも「ここぞ」という場面で成功する確率を高めるためには、「本番力」を磨くことが必要だと考えています。

 

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家庭で磨く本番力 ここ一番に強い子を育てるための50の鉄則

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村井 正太郎

幻冬舎MC

「テストで緊張して自分の力を出せなかった」「家では上手にピアノが弾けていたのに、発表会当日で失敗してしまった」 本番で十分に実力を発揮できない経験は、多くの子どもたち、そして親たちを悩ませています。 わが子はコ…

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