専用居室はいちばん長く過ごす最も大切なポイント
有料老人ホーム見学時にどうしても目が行くのは、ラウンジやレクリエーションルーム、食堂、リハビリルームなどの共用施設です。
これらの共用施設が立派で広く、明るく清潔であれば、ホーム入居が楽しみになってきますね。これらの設備をチェックするのは当然ですが、有料老人ホーム入居後、いちばん長い時間を過ごすのが専用居室です。
この専用居室のハード面(広さや形状、設備、日当たりや景色、位置など)やソフト面(清潔さ、片付けなど)の状況をチェックすることは大切です。入居後の生活に大きな影響を与える部分なのできちんとチェックすることが必要になります。
■住居のハード面のチェックポイント
次に住居のハード面のチェックポイントをご説明します。厚生労働省が定める有料老人ホーム設置指導指針に定められている居室の広さは13m2/室以上。この指針を参考に各自治体が地域性を加味した居室の広さを定めています。
例えば、大阪市は13m2+トイレ、収納スペース。サービス付き高齢者向け住宅は25m2以上。ただし18m2以上あり、共用施設で+7m2/室分あればOK。また、各事業者である程度標準が決められており、最近新設される施設でいえば、要介護者向けの居室であれば18m2以上が多いのが実態です。
大手事業者の新設施設では20m2〜25m2程度が標準的になっています。要介護者が入居する場合、危険防止の観点から事業者としてあまり広くしないのが一般的です。居室の広さや形状は18m2であれば、3m×6mもしくは3.5m×5.2mが一般的。
細長い部屋が多いようです。部屋内の設備(最低、トイレ、洗面、収納)と居室に持ち込みたい家具(ギャッジベッド、チェスト、ドレッサー、ソファー、テーブル、お仏壇など)のリストを作り、それらが配置できるかどうかを考える必要があります。
居室の設備面で特に注意したいのが以下の3点です。
1.トイレの設備。
・使いやすい手すりが設置されているか(最近の良い施設では、いきみやすさと立ちやすさから、前方跳ね上げ式のボード型手すりが設置されています)
・ウォシュレットは標準装備か?(意外と見落としてしまうポイント)
2.洗面は車椅子状態になっても寄り付きが可能な位置に配置されているか
3.ナースコール設備は対話可能な製品を使っているか
そのほかにも、今後、センサーマットや見守り機器の充実が期待されており、そういった技術的進歩に対応できる通信環境は整えているかや、おしゃれが趣味の入居者の場合、収納が十分な着替えを置いておけるスペースが確保されているかなどをチェックすることをおすすめします。
また、日当たりの悪い暗い居室では気が滅入ってしまいます。窓からの眺めはどうか? 騒音対策は取られているか? それらも注意点です。人との交わりをあまり好まず、ホームが用意するレクリエーションなどにも参加したくない方は、専用居室にいる時間が長くなります。
日本人は南向きの居室を好みますが、長い時間部屋にいる方は夏場は本当に暑くなりますので、あまり南向きの居室はおすすめしません。
有料老人ホームで最も人気のある居室は東向きの居室です。要介護の方に最も人気のある部屋の位置は、共用施設に近いところ。新設のホームの場合、職員が日中・夜間とも共用施設に詰めている場合が多いため、ナースコールを押してからすぐに駆けつけてもらえる共用施設に近い居室から埋まっていく傾向にあります。
食事やレクリエーションに参加するのも便利ですが、逆に人付き合いの苦手な方は共用施設から離れた居室を選択される傾向にあります。
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