有料老人ホーム見学…見た目でチェックできる要素
有料老人ホームを見学する時に、どのような方でも見た目でチェックできるのは、ホームがきちんと整理整頓されているかということです。
まずは玄関ホール。きちんと片付いているか、きれいに清掃されているか、ここまではできているホームがほとんど。逆に玄関ホールが清潔に保たれていないホームはNGだと思ってください。
入口におもてなしの花や絵などが飾られていれば、なおさら良いですね。ホーム長のおもてなしの気持ちが表れています。
玄関ホール脇にはたいてい事務所が併設されています。ここでのスタッフの対応も重要。きちんとご挨拶していただければ合格です。
事務スタッフにも教育が行き届いているかも重要なポイントです。ホームに入る前に手洗いうがいを勧められるか。これもポイントです。
入居者は高齢者ばかり。感染症を外から持ち込まないように配慮されていれば安心ですね。低価格型のホームでは特にここのチェックが重要です。消毒液を削減するようでは経営者の資質が問われます。
ホームに入り、相談室などに通されたら、お手洗いを借りてみてください。トイレが清潔に保たれていることもポイントの1つ。トイレの状況はホームすべての整理整頓・清掃の姿勢を表しています。トイレが汚れているにもかかわらず、館内が片付いているホームは見たことがありません。
■館内が美しいホームはスタッフの挨拶にも心がこもる
次に館内の見学です。共用廊下や食堂などが整理整頓されているかどうかをチェックしましょう。時々、共用廊下にいろいろな荷物が置かれているホームを目にします。入居者の通行にも支障をきたします。共用廊下に荷物などが置かれているのは倉庫などが十分に整備されていない証拠です。
かつて私が訪問したホームでも、ご案内していただいたホーム長が嘆かれていたことがあります。ホームの定員に対し倉庫などが少な過ぎるとのこと。どんなに整理整頓を心掛けても、片付けるところがなければどうしようもないですよね。
この施設は経営者の行き過ぎた利益追求のために現場のスタッフがたいへん苦労しているそうです。こういうホームもNGです。
よく見てほしいのは洗濯室と浴室の脱衣室。ここが片付いていないホームは、スタッフが足りていない証拠です。慢性的に足りていないのか(会社の方針)、一時的な離職により足りていないのかは、ご案内いただいたスタッフに聞いてみましょう。ここでも経営者やホーム長の姿勢が分かります。
私の経験上、整理整頓が行き届いているホームは、すれ違うスタッフの挨拶にも心がこもっています。会社の方針がしっかりしている、ホーム長の教育が行き届いている、スタッフ数に余裕がある、いろいろな理由があるでしょうが、整理整頓や清掃が行き届いているホームはスタッフも明るく、礼儀正しいのが一般的です。
■外構などの整備まで手が回っているホームがベスト
最後になりますが、建物の周りの植栽まできれいに整備されているかどうかもご覧ください。ここまで手が回っているホームは経営者、ホーム長ともにたいへん頑張っているホームといって良いでしょう。
一年中緑に囲まれており、季節ごとに咲く花を愛でることができるのは、外出する機会が少ない入居者にはたいへんありがたいこと。ここまで気が回っていれば、ホスピタリティに満ちたホームといえます。
皆さん自身も整理整頓が行き届いた清潔な家に住みたいか、散らかっている家に住みたいか。答えは明らかだと思います。ホーム選びでもこの点が重要になりますので、皆さんもよくご覧になってください。
荒牧誠也氏
株式会社ベイシス
取締役シニア事業部長
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】