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（※写真はイメージです／PIXTA）

コロナ禍においても東南アジアの経済成長は目覚ましく、可能性を秘めた企業が多数存在します。2020年～2021年における東南アジアのテクノロジースタートアップのエグジット状況の分析と予測を、東南アジアの先駆的なベンチャーキャピタル、Golden Gate Venturesが行います。※本記事は、Golden Gate Venturesの「東南アジアエグジット状況報告 2.0」を転載・再編集したものです。

3. SPACの台頭

 

SPACは、企業が⽶国の証券取引所に上場する能⼒に⼤きな影響を与えました。SPACの眼を⾒張る台頭は、東南アジアのテクノロジースタートアップに対する関⼼を⾼めました。ニューヨーク証券取引所は2021年の現時点までに111のSPACを上場しており、そのなかには東南アジアに焦点を当てたものもいくつか含まれています。2020～2021年のあいだに、東南アジアに焦点を置くSPACが調達した資本は15.2億⽶ドルから35.5億⽶ドルへと増加しました。この地域にとってSPACの可能性は明らかですが、ターゲット企業とSPACの間の合併が成功する保証はありません。最も注⽬される400億⽶ドル規模のSPAC合併が発表されたGrabや、ベトナム、インドネシア、シンガポールの多くの企業が、SPACルート経由での上場を綿密に検討しています。

 

SPACの台頭は、東南アジアにとってリスクがないわけではありません。公開市場は東南アジアのSPAC合併に関⼼を持って注⽬するでしょう。SPAC合併が失敗すれば市場のムードに強い印象を残し、関⼼や勢いに悪影響を与える可能性があります。

 

 

 

4. 公開市場の利⽤

 

市場ではまだ⾒られていないトレンドの1つが、東南アジアの公開テクノロジー企業によるこの地域での買収です。Grab、Gojek、Traxなどの未公開企業が多数の買収（合計22件）を⾏ってきましたが、Golden Gate Venturesはそれらのユニコーン企業が上場したあと、買収が増加すると予想します。株式市場が、買収の資⾦調達に利⽤可能な流動性プールを提供します。

 

 

参照資料

報告書

● e-Conomy 東南アジア2020レポート。Temasek、Google、Bain
● INSEAD - Golden Gate Venturesエグジット状況報告 2019年版
● Cento Ventures 東南アジアのテック投資 2019年度版
● Preqin 東南アジアのベンチャーキャピタル 2017年9⽉版

ブログ/ 記事

● https://www.cento.vc/southeast-asia-tech-investment-h1-2020/
● https://www.cento.vc/wp-content/uploads/2020/02/Cento-Ventures-SE-Asia-Tech-Investment-FY2019.pdf
● https://asavi.co/blog/spacs-m-a-and-asias-talent-future/
● https://markets.businessinsider.com/news/stocks/spacs-raised-73-billion-more-than-traditional-ipos-blank-checks-2020-12-1029906693
● https://www.techinasia.com/tech-merger-acquisition-southeast-asia
● https://www.dealstreetasia.com/stories/sea-q4-2020-review-223459/
● https://www.techinasia.com/tech-merger-acquisition-southeast-asia
● https://www.sgx.com/securities/ipo-performance
● https://www.asiapacific.ca/asia-watch/southeast-asias-tech-landscape-remains-attractive-despite
● https://www.dealstreetasia.com/stories/southeast-asia-seed-ecosystem-219507/
● https://www.vertexholdings.com/news/venture-capital-landscape-in-southeast-asia/
● https://www.ey.com/en_sg/ccb/southeast-asia-mergers-acquisitions
● https://www.techinasia.com/southeast-asian-tech-startups-raised-82b-2020-despite-covid19-impact
● https://www.businesstimes.com.sg/garage/singapore-takes-lions-share-of-venture-dollars-in-south-east-asia
● https://www.secondariesinvestor.com/lgt-doubles-down-on-asia-with-vertex-gp-led/
● Crunchbase
● Tech In Asia
● e27

 

 

ミカエル リンツ

Golden Gate Ventures パートナー

 

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ミカエル リンツ

ミカエル リンツ

Golden Gates Ventures パートナー

スタートアップの経営者や投資家、メンターを経験後、シンガポールに拠点を置くベンチャーキャピタル企業Golden Gate Venturesでパートナーを務める。

現在はLP資⾦調達や、Golden Gate VenturesのシリーズB以上の投資ポートフォリオ管理など、成⾧ベンチャー投資の取り組みを主導。

著者プロフィール詳細

連載記事一覧

連載Golden Gate Venturesによる東南アジアエグジット状況報告2.0

連載記事一覧

【報告書の利⽤制限】
当報告書には、個別の投資家または個別の投資にとってのエグジットの価値に関する判断や意⾒は含まれていません。この報告書は、複合的なデータソースに基づくエグジット状況のトレンド分析の提供を⽬的としています。個別のM&A/トレードセールのエグジットの価値は通常、公に利⽤可能ではありません。
【免責】
この報告書はGolden Gate Venturesの調査チーム（「GGV」）が⼀般的な情報提供のみを⽬的に作成したものであり、いかなる⽅法においても依存されることは意図していません。Golden Gate Venturesはシンガポールに拠点を置く、初期ステージ ベンチャーキャピタル企業です。当社はシンガポールで設⽴された独⽴企業であり、シンガポールおよびケイマン諸島以外の他の企業とは関係ありません。特に、Golden Gate Venturesは⽶国のシリコンバレーと中国の上海を拠点とするGGV Capitalや、⽶国のサンフランシスコを拠点とするGolden Gate Capitalとは⼀切関係ありません。当社の事業は世界のさまざまな場所と関わり、それらの国には似たような社名の企業が存在する可能性がありますが、当社はそれらの企業と⼀切関係ありません。
【情報、予測、画像】
この報告書に含まれる情報は、公開⽇現在において信頼できると考えられる資料や情報源から取得されたものですが、GGVはその正確性や完全性を検証または証明するための措置を講じていません。この資料における意⾒、予測、予想は、それらが基づく情報や仮定の正確性、およびGGVが責任を負わない⼀般的な市場の状況に依存しています。この報告書、この報告書に含まれるあらゆる情報、意⾒、予測、またはこの報告書で参照されている資料の正確性や実⾏可能性について、GGVはあらゆる性質の表明または保証を提供、意図、または暗⽰していません。GGV（その従業員、役員、代理⼈を含む）および本報告書内で⾔及されているGGVの全ての従業員は、本報告書内のあらゆる内容の利⽤または信⽤に起因または何らかの⽅法で関連する直接、間接、特殊、偶発的、または結果的な損失または損害に対し、怠慢によるものを含め、責任を負いません。誤解を避けるため、GGV（その従業員、役員、代理⼈を含む）は本報告書に含まれる情報や予測の全部または⼀部に基づくあらゆる投資意思決定に対し、責任を負いません。全ての画像は説明のみを⽬的としています。上記を踏まえ、GGVはこの報告書の全ての受領者に対し、注意を払い、本報告書内の情報の信頼性、正確性、完全性、最新性に関して独⾃に精査することを強く推奨します。

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