相続税が払えなくなった場合の対処法
それでは、相続税が払えなくなった際の具体的な対処法を紹介します。
■延納制度・物納制度を利用
相続税が支払えなくなった場合には、支払期限を延ばしてもらえる「延納制度」や現金以外で支払う「物納制度」が利用できます。延納制度を利用すると利子税がかかりますが、申請書を提出し担保を提供することで、年賦で相続税を納めることができます。
物納制度は相続税の納付にだけ認められた制度です。被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10カ月以内に申請書を申請することで物納が認められます。物納に充てることができる財産は、国債、地方債、不動産、船舶、社債・株式等、動産に限られています。
■金融機関からの借入で納税
手元の現金はなくても絶対に財産を引き継ぎたいという場合には金融機関から借入れるという方法も考えられます。引き継ぐ資産の不動産価値が高ければ、担保として差し入れることで借入ができるでしょう。
ただし、返済原資については考える必要があります。
給与収入で返済ができたり、将来的な収入の見込みがあったりする場合は借入しても問題ありませんが、ないのであれば利息の支払いなども出てきますので慎重に考えた方がいいといえます。
■相続放棄する
財産を引き継ぐことによりデメリットの方が大きくなる場合には、相続放棄することも考えましょう。相続放棄は被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から3ヵ月以内に家庭裁判所に申し立てをします。
ただし、相続放棄をすると預貯金などの財産の引継ぎもできなくなってしまいますので注意が必要です。
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