2021年7月の水関連株式市場 (※写真はイメージです/PIXTA)

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも評判のピクテ投信投資顧問株式会社マーケット情報。専門家が明快に分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

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7月の投資環境

 

7月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)は月間で上昇しました。

 

世界の株式市場は、6月の米雇用統計で失業率が上昇したことや公表された6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の内容を受けて米国の早期金融引き締めに対する懸念が後退し、上旬は堅調な動きとなりました。中旬にかけては、新型コロナウイルスのデルタ変異株の世界的な感染拡大への懸念などから一時、大きく下落する場面もありました。しかしその後は良好な企業決算に加え、欧州中央銀行(ECB)が緩和的金融政策を維持すると表明したこと、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利上げを検討するのは時期尚早との認識を示したことなどを受けて株式市場は上昇基調で推移し、月間でも上昇しました。

 

業種別では、情報技術、公益、ヘルスケアなどが大きく上昇した一方、エネルギーが下落、金融や生活必需品は市場平均を下回る上昇にとどまりました。

 

水関連企業(現地通貨ベース)の株価は、株式市場が上昇するなか、市場を大きく上回る上昇となりました。

 

上下水道ビジネスセクターは、主に、傘下の廃棄物処理業者の売却を背景に特別配当を行ったペノン・グループなど英国の規制下の水道公益事業銘柄にけん引され、全体的に良好なパフォーマンスとなりました。同業界は、英国政府がグリーンリカバリー計画への28億ポンドの投資を承認したことを背景とした成長の恩恵を引き続き受けるものと見られます。

 

環境マネジメント・サービスセクターは、リパブリック・サービシズなどの廃棄物処理銘柄が、価格決定力の強さに加えて処理量が回復したことが確認されたことを背景に上昇しました。

 

円換算ベース、月次、期間:2011年7月末~2021年7月末 ※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表1]水関連企業の株価推移 円換算ベース、月次、期間:2011年7月末~2021年7月末
※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

月次、期間:2011年7月末~2021年7月末 ※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数 ※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表2]水関連企業の株価収益率(PER)の推移 月次、期間:2011年7月末~2021年7月末
※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

装置製造・エンジニアリングセクターは、消費関連銘柄などで大変好調な収益が確認されたことが成長がピークアウトするのではとの懸念となり、最も低い上昇率となりました。チャイナ・レッソ・グループ・ホールディングスは、中国の企業への規制強化により、同社が一部を保有する中国最大の不動産ディベロッパーのチャイナ・エバーグランデ・グループの手元流動性に関する懸念から下落しました。

今後の見通し

2021年の見通しについては、新型コロナワクチン接種の進展に伴う経済活動の再開期待等の高まりを受け、世界的に購買担当者景気指数(PMI)が堅調に推移するなど企業の景況感の改善が見られ、明るい見通しが広がっています。一方で、追加の経済対策や各国中央銀行による金融政策の変更について規模や時期に関する不透明感が懸念材料になっていくと考えています。

 

加えて、インフレの上振れを受けた価格上昇圧力が持続するか否か、米国の連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和策縮小や利上げに踏み切るタイミング、また、それがどのように株式のバリュエーションに影響を及ぼすか等、見極める必要があると考えます。水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

※個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2021年7月の水関連株式市場』を参照)。

 

(2021年8月24日)

 

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ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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