営業に関する本には、「トップセールスになれるキラーフレーズ」などといったものがよく書かれていますが、実際に使ってうまく言った経験がある人は少ないのではないでしょうか。本記事では、元野村證券でYouTuberの宋世羅(そんせら)氏の著書『ヨイショする営業マンは全員アホ 1%だけが知っている禁断の法則』(飛鳥新社)より一部抜粋・編集して、宋氏が今も実際に使っている、営業のキラーフレーズを3つ紹介します。
実体験から生まれた、超使える「営業キラーフレーズ」3選【元野村證券YouTuberが解説】 (写真はイメージです/PIXTA)

顧客に「とりあえず、一旦考えます」と言わせないためのフレーズ

■超使える営業キラーフレーズその3…「今、○の部分で悩んでいますよね?」

 

三つ目は、かなりの秘奥義になります。「正直、今この部分で悩まれてますよね。それ以外はもうご納得されていると思うんですよ」と、このフレーズです。

 

たとえば、営業マンが「こういう内容で、こういうメリット、デメリットがあって、命韻は月々○万円です。どうでしょうか?」と商品の説明した時、お客様からすると、一気に情報が入りすぎてしまうんですね。

 

「私が今ここで決めていいのか」「もっといい商品が見つかるかもしれない」「高いのか安いのか分からないから、相見積もりを取りたい」「そもそも将来的にこれ、払っていけるのか」などなど、うわぁ~と情報が入りすぎると、絶対に契約にはなりません。

 

情報過多になって「もうわけ分かんねえからとりあえず、一旦考えます」という流れになってしまうのです。

 

これを阻止するためのフレーズが「正直今、○の部分で悩んでいますよね? それ以外はもうご納得されていると思うんですよ」なんです。こちらで、判断軸を強引に一つにまとめてしまう。実際、これはめちゃくちゃ効きます。

 

お客様自身も、どの部分がクリアになっていて、どの部分がクリアになってないかが自分でも分かっていないんですね。そこを営業マンから「考えるべきことはこれ一つだけですよね」と、絞ってしまうのです。

 

たとえば、「正直、今、A様が悩まれているのって金額の部分ですよね。商品や内容についてはもう、ご納得されていると思うんですよ」と言ったとして、そこでお客様が「はい」と答えたら、もう考えるべきはお金の問題だけです。お金について詰めていければ契約になるということです。これはめちゃくちゃ使えますし、効くフレーズです。

 

 

宋 世羅

元野村證券YouTuber