2019年かんぽ生命の不正契約問題が明らかになりました。そのような問題も発生しているなかでお客様のことを考える「いい営業マン」と出会うためにはどうすればいいのでしょうか。 ※本記事は、元野村證券でYouTuberの宋世羅(そんせら)氏の著書『ヨイショする営業マンは全員アホ 1%だけが知っている禁断の法則』(飛鳥新社)より一部抜粋・編集したものです。
「お客様のために」はアウト。「いい営業マン」は何のために仕事をしているのか? (写真はイメージです/PIXTA)

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10人いたら8人は自分本位な営業マン

2019年、かんぽ生命の不正契約問題が発覚しました。長年にわたって、お客様に不利益な乗り換え契約や、二重支払いなどの詐欺まがいな契約を繰り返してきたそうですが、ここまでいかなくても、お客様を削りに行く営業というのは実際に少なくありません。

 

10人いたら8人はクソな営業マンだと思います。会社や自分の利益を第一に考えて行動しているのが、ぶっちゃけ8割だと思うんですね。

 

だから、お客様にとって大事なのは結局、残りの2割の営業マンを探すことです。では、どういう観点でいい営業マンを引き当てるのか、探すのか。そこの判断基準についてお話しします。

 

そもそも、お客様のためになる提案して、商品を契約させる2割の営業マンが正義で、8割の営業マンが悪人なのでしょうか。

 

たとえばかんぽ生命の例で言うと、営業マンは結局かんぽ生命から給料をもらっているのだから、かんぽ生命のために仕事をして、かんぽ生命にとにかく利益を落とすという考えはある種当たり前。

 

もっと言えば、たとえ目の前のお客様が損をしてぐちゃぐちゃになろうとも、企業が潤ったほうが日本経済が回るという考え方もあるんですね。目の前ではなく、トータルで見るとそのほうが幸せになる人が多いという。

 

そういう考えでやっている大手企業もあると思います。かんぽ生命の「保険金支払い拒否」や「保険料の二重支払い」は当然アウトではありますが、結局は、どこに正義を置くのかという話なんです。

「いい営業マン」を見分ける二つの質問

とはいえ、もし私が消費者の立場で家を買うことになったら、「日本経済ではなく、こっちを見てよ」という気持ちになると思うので、やっぱりお客様の立場に立ってくれる2割の営業マンを選びたいです。

 

その、いい営業マンの見分け方なんですが、次の二つの質問をするだけである程度はわかります。

 

「なんでその仕事をしてるんですか」

「どういう思いで営業しているんですか」

 

この二つです。これに対する回答パターンは様々ですが、たとえば「たまたま新卒で○○生命にお世話になったので、ここで働いています」とか「一応年収が高い会社に内定できたので、やってます」みたいなパターン。

 

結論、これはノーです。

 

結局、自分に意志がなく、会社から出されたノルマを消費するために行ってこいと言われているだけ。

 

次に、そもそも答えられないというケース。もちろんこれもノーです。

 

もう一つよくあるのが、「お客様のために毎日仕事しています。」とか、「保険業界をよくするために頑張っています」みたいな、超抽象的なことをかます奴。

 

そういった回答が来た場合は、「じゃあ、どうなることがお客様のためになることだと思います?」とか「どうなることが保険業界にとっていいことなんですか?」とさらに突っ込んでいって、その反応を見てください。