本やネットの記事で、「営業の仕事はいつかなくなる」と書かれているのを見たことがある人は多いのではないでしょうか。本記事では、『ヨイショする営業マンは全員アホ 1%だけが知っている禁断の法則』(飛鳥新社)より一部抜粋・編集して、著者である元野村證券でYouTuberの宋世羅(そんせら)氏が、営業という仕事がなくならない理由と営業マンの存在意義を紹介します。
仕事のデキる人間だけが知っている、「営業マンの存在意義」4つ (写真はイメージです/PIXTA)

「営業という仕事がなくなることはない」と断言できる4つの理由

営業マンの存在意義というのは、次の四つが挙げられます。

 

1.お客様が知らない知識、情報を与える
2.お客様が持っている知識、情報の確認
3.お客様が気づいていない考え方、ニーズを掘り起こす
4.お客様の背中を押す

 

1と2は当たり前のことですが、「営業はいらない」と言っている人は、たぶん、3と4の重要性が分かっていないんですね。逆を言えば、これらは営業マンの存在意義として、最も重要なところです。

 

私の経験上、ほとんどの人間がビビリなので、ちょっと重い高額な商品を購入する時に決断ができないんです。ネットの記事や写真をぱっと見ただけで、ズバズバと決断できる人なんてそういません。

 

これは、通販サイトにおいて、Aという商品を買った人にBという商品を勧めるレコメンド機能がいくら発達しようとも同じことです。高額商品に関しては、誰かに背中を押されなければ決断できないわけです。

 

たぶん、それは小さい頃から自分で決断をしてこなかったことが大きい。たとえば、大事な自分の進路にしても、身の置かれた環境や、あるいは色々な先生たちから背中を押されて決めてきているわけです。

「お客様が気づいていない考え方、ニーズを掘り起こす」とはどういうことか

では、「お客様が気づいていない考え方、ニーズを掘り起こす」とはどういうことか。具体的に、私が実際の保険営業で使っている例でご説明します。

 

結婚した男性の場合なら、保険は男のプライドで入るものだと私は思っています。たぶん、これからの自分の人生で一番世話になる人は、会社の上司でもなく、学生時代の恩師でもなく、何十年かしたら独立して一人でやっていく子供でもなく、一生を共にする配偶者です。

 

その人に対する「これからよろしく」という気持ちを形にしたのが生命保険です。死ぬ確率が何%あって、これだけ払っていくら受け取れるといった経済合理性の話ではなく、少しクサい言い方ですが、保険は男のプライドで入るもの。

 

そのプライドがありますか?と。

 

もちろん、誰のために保険に入るのかといえば、奥さんのためだし、それが間接的に子供のためにもなっています。なので、どこの保険屋がいいだとか、商品がどうだとか、金額がいくらだとかは二の次で、妻に対する思いがあるのか、ないのかという感情論が8割ですよ、ということですね。

 

加えて言いたいのは、保険はもしもの時にお金が入ってくるディフェンスのものと考えている人もいると思うんですけど、実は逆。オフェンスなんです。

 

最悪の事態に備えてやることさえやっていれば、あとは別に自分がどうなろうと家族は困らないわけで、だからこそグリグリと仕事を頑張っていける。

 

たとえば月1万円の保険を契約したとして、1万円は出て行くけど、その金額以上に本業で攻められるようになる。「最悪、俺が死んでも」という思いがあれば、もっとアグレッシブに生きられるんです。

 

これは保険営業マンにおける考えですが、たぶん、証券マンは証券マンなりに一般の人が知らない考えや切り口を持っているだろうし、健康食品の営業マンであれば、また違った見方や差し込みの方向性があると思います。

 

一般の方が、自分の知識の範囲内で選ぶのではなく、「こっちですよ」「あとこっちもあります」と提示できることが営業マンの存在意義です。

 

 

宋 世羅

元野村證券YouTuber