大事な仕事や試験で、緊張してしまい、失敗した経験がある人は多いのではないでしょうか。本記事では、元野村證券でYouTuberの宋世羅(そんせら)氏の著書『ヨイショする営業マンは全員アホ 1%だけが知っている禁断の法則』(飛鳥新社)より一部抜粋・編集して、本番で緊張して結果を出せない人が本番で力を発揮するためのアプローチ方法を紹介します。
「緊張して結果を出せない人」が本番で実力を出せるようになる方法 (写真はイメージです/PIXTA)

「本番で実力通りの結果を出す人」にオススメのアプローチ方法

受験でも、スポーツでも、仕事でも「本番」という場面があると思います。この本番で力を出せるかとうかで、ゼロか100か結果が決まってきます。では、どうしたら本番で結果を出すことができるのでしょうか。

 

よく「本番は練習の50%の力しか出ない」と言われることがありますが、これはアホの言うこと。そんなに単純な話ではありません。

 

人間は三つのパターンに分かれます。

 

一つ目が、良くも悪くも必ず練習通りの結果を本番で出す人。本番でも実力をそのまま出しますというパターンですね。

 

二つ目が本番で120%の力を出す人。自分の実力以上のものを出せるパターンです。

 

そして、三つ目が本番で実力を発揮できない人。本番になると70%の力しか出せないような人がいます。

 

それぞれのパターンによって、本番で力を発揮するためのアプローチ方法は異なります。その方法を説明していきます。

 

まず、良くも悪くも本番で実力通りの自分が出せますという人の場合。私の知り合いのオペラ歌手から聞いた話です。オペラ歌手って、毎日朝から晩まで、とんでもない量の練習をしているんですね。本番は一瞬だけど、その一瞬のためにものすごい稽古をしている。

 

一体、どんな心境で本番に望んでいるのか、そのメンタルについて聞いたところ、これまで何回も本番の舞台を経験しているから、練習をしておけば萎縮することも舞い上がることもなく、必ず平常心で自分の実力が出せるんだと言っていました。

 

つまり、今までの経験から、本番で自分の実力を100%出せるということを知っているんですね。逆に言えば、本番で自分の実力以上のものを出すことができないことも分かっている。

 

こういう、本番で実力をそのまま出せる人がとるべきアプローチはめちゃくちゃ単純で、練習するだけです。実力がつけば、本番でもそれをそのまま100%出すことができます。

「本番で実力以上の結果を出す人」にオススメのアプローチ方法

次に、本番で120%の力が出せるという人の場合。

 

オリンピックの舞台で世界最速自己ベストを出して金メダルを取る選手のように、練習よりも本番のほうがいいパフォーマンスを出せるという人がいます。

 

もちろん本番だから緊張もしているし、プレッシャーが強烈にかかっているわけだけど、そのストレスをアドレナリンに変えているのだと思います。自分にさらにプレッシャーをかけ、スーパーハイテンションな状態に持っていっているんですね。

 

では、このパターンの人たちが、本番で力を発揮するためにどうアプローチをすればいいかというと、自分のテンションの上げ方を知ることです。

 

実は、私もこのパターンです。もちろん失敗することもありますが、大事な商談がある時は、そのプレッシャーや緊張を逃すのではなく、さらに自分にプレッシャーをかけて、スーパーハイテンションにもっていくようにしています。

 

みなさんも大事な商談がある日の朝は、ジェロム・レ・バンナの入場と同じ動きをしながら家から出ると思うんですけど、自分の頭の中にテンションが上がる音楽を流して、さも映画の主人公になったかのようにテンションを高めていく。こうやって、本番で120%を狙いに行きます。