「先が見えない…」自宅介護が限界なとき、「残される選択肢」 (※画像はイメージです/PIXTA)

「長く介護を続ける秘訣は、頑張らないこと」だという。終わりの見えない介護は息抜き、手抜きが必要だという。そして在宅介護が限界にきたとき、家族に残された選択肢は…。※本連載は相沢光一著『介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ』(河出書房新社)より一部を抜粋、再編集したものです。登場するケアマネの方々、サービス事業者の方々のお名前は、すべて仮名です。

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在宅介護が限界で考える高齢者施設への入所

■頼れるケアマネは、施設入所も助力してくれる

 

「長く介護をつづける秘訣は、頑張りすぎないことです」

 

東京・荒川区にある男性介護者の集い『オヤジの会』の取材をしたとき、母親を10年近く介護している会員の方から、こんな言葉を聞きました。

 

「介護って重い現実ですよね。親御さんの衰えを直視することになりますし、最期のことさえ頭に浮かぶ。親想いの人はとくに『後悔したくない』と頑張ってしまいます。つぎからつぎへと押し寄せてくる課題や試練に懸命に対応するから疲れ切ってしまう。そしてそんな日々がつづくと、介護者のほうが病んだり、心が折れるといったことが起こります。

 

でも、そうなって困るのは介護者の手を必要とする親御さんなんです。だから、頑張りすぎず、手を抜けるところはうまく抜く。たまには介護から離れて気晴らしもする。そんなふうに自分を大切にすることが、長く介護をつづけるうえでは必要なんです」

 

そして、介護者が頑張りすぎなくても済むように介在するのがケアマネだといいます。ケアマネの正式名称は居宅介護支援専門員。専門知識とケアの実戦部隊であるサービス事業者を動員して、介護者の負担軽減のサポートをする存在なのです。

 

「良いケアマネなら、介護者が負担でいっぱいいっぱいになっていれば、それを察して助け舟を出してくれるものです。ケアプランを見直し、負担を軽減するためのサービスを提案したり、手を抜いてもいい部分を教えてくれたり。自分を大切にするのが先決だといって気を楽にするような働きかけもする。そうした助言にみずからの気づきもあって力が抜け、介護がつづけられるようになるんです」

 

介護者が追いつめられていても放置したままのケアマネもいます。それなら、こちらからSOSを出す。それでもこれといった対応をしなければ、ダメなケアマネといって良さそうです。

 

介護のつらさのひとつが「先が見えない」ことです。いつまでつづくかわからず、どこにゴールがあるかも見えない。ゴール地点がわかれば、そこへ到達するまで気持ちを保つことができますが、見えないのですから、力を抜いて淡々とつづけるしかないわけです。

 

ケアマネは担当する利用者の介護が始まるときは、自立支援を念頭に置いてケアプランをつくります。要介護者の心身の状態を改善し、自立にもっていこうとするわけです。

 

しかし、ケアをつづけても改善が見られない場合は、方向性も変えざるをえなくなります。多くの人が希望している「自宅で最期が迎えられる」ようにケアのサポートをすることになる。自宅で看取るところまでいくのが在宅介護のあるべきかたちというわけです。

 

そして、やがて在宅での介護が限界を迎えることもあります。要介護者の心身の状態や認知症の症状が、サービスだけでは対応しきれなくなる。あるいは介護者や家族の事情の変化もあります。そうなったときに、選択肢として浮上するのが高齢者施設への入所です。

 

フリーライター

1956年、埼玉県生まれ。明治大学法学部中退。スポーツやビジネス分野を中心に取材・執筆活動を展開してきたフリーライター。父親介護の体験を機に、高齢者介護のあらゆる問題を社会と個人の両面から精力的に取材。現場のリアルを『PRESIDENT Online』で発表している。また、『DIAMOND online』ではスポーツのコラムを執筆中。

著者紹介

連載「頼れるケアマネ」と「問題なケアマネ」の見分け方

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

相沢 光一

河出書房新社

有能な人が担当になればラッキー。ところが、そうでない人だと…。介護サービスを受ける際の中心的な存在であるケアマネージャー。その良し悪しはどこで判断できるのか、「もっといい人を」と思ったら、どう対処すべきか。著者…

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