(※写真はイメージです/PIXTA)

マイホームといえば、多くの人にとって「人生最大の買い物」でしょう。頑張って稼いだお金で建てるわが家ですから、大事に扱い、末永く住みたいもの。そのためには外壁や屋根などのメンテナンスを怠ってはいけません。とはいえ、修繕すべき部分や緊急度、タイミングは意外と知られていません。そこで本稿では、放置してはいけない「外壁・屋根の劣化症状」をご紹介します。

「屋根」の劣化は、放置すれば住宅の構造まで蝕む

普段目にする機会は少ない屋根ですが、外壁よりも紫外線や雨による影響を受けやすい場所です。小さなトラブルも、放っておくと住宅の構造を蝕むような大ごとにつながります。定期的な点検を心がけてください。

 

【色褪せ】

比較的初期から現れる劣化のサインです(写真8)。屋根の塗装面が色褪せている、薄くなっていると感じるほか、白っぽく感じたり、色がくすんで見えたりします。

 

[写真8]色褪せ

 

【コケ・カビ】

色褪せが進むと塗料の保護力が失われ、コケやカビが生えやすくなります(写真9)。胞子を飛ばし、菌糸でつながってどんどん増えるコケやカビは、一度定着すると屋根全体に広がってしまいます。美観や清潔感が損なわれるだけでなく、塗料の保護効果がさらに低下する原因になります。

 

[写真9]コケ・カビ

 

【ひび割れ】

塗装の保護力が失われると、屋根材そのものにひび割れが発生することがあります(写真10)。こうした材料が自然と修復されることはありませんので、年月が経つにつれてひび割れが進み、屋根がずれてしまうこともあるのです。ここまで症状が進んでしまうと、雨水が染み込んで雨漏りにつながる恐れが高くなります。ただ、普段は見えない場所ということもあり、雨漏りが起きてからひび割れに気づく人も多いようです。

 

[写真10]ひび割れ

 

【剥がれ】

塗装が剥がれて屋根材がむき出しになっている状態です。その下に敷かれた防水シートまでむき出しになってしまうと塗装の保護効果はすっかり失われています。こうなると、雨漏りが発生するだけでなく、屋根材が雨水を吸収して傷んだり腐ったりしてしまいます。剥がれた塗膜が近隣の家の敷地に入ってしまえば、ご近所トラブルに発展してしまうこともあるので注意が必要です。

 

 

輿石 雅志

株式会社ドアーズ 取締役社長

外壁診断士、外壁アドバイザー

 

 

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※本連載は、輿石雅志氏の著書『マイホームの外壁塗装 完全成功読本』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

マイホームの外壁塗装 完全成功読本

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輿石 雅志

幻冬舎メディアコンサルティング

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