株式投資の儲けは「配当」「値上がり益」の二つ
株式投資の投資手法・流派は様々だ。でも最終的に株式に投資をすればどんな儲けがあるのかといえば、それは二つに集約される。ひとつは配当、そしてもうひとつは値上がり益である。すなわち将来にわたって多くの配当を受け取れることであり、株価が上がって高く売れることで利益が得られることだ。これらを得るためには企業の価値=株式の価値が向上していかなければならない。
株式の価値、すなわち株価を決めるものは一体何なのだろう? これについては様々な考え方があるが、これだけは絶対正しいという唯一のことがある。それは「株式の価値は、その企業が将来にわたって生み出す全てのキャッシュフローの現在価値の合計」であるということだ。これはほぼ議論の余地はない。なぜなら企業はゴーイングコンサーン(企業が将来にわたって事業を継続していくという前提のこと)であるから、将来にわたって利益をあげ続けることになる(もちろん損失の時もあるが)。そうした企業活動によって生み出されるキャッシュの合計が、その企業の価値と言える。
ただし、ひとつ注意すべきことがある。それは今年の利益1億円と、10年後、100年後の1億円とでは、値打ちは全く異なるということだ。なぜなら今年の利益1億円は今すぐ使えるが、将来の利益はその時にならないと使えないからだ。したがってそれを現在価値(今の値打ち)に置き換える必要がある。つまり将来の価値を今の価値に調整する必要があるのだ。その調整の割合が「割引率」と言われるものである。
割引率には様々な計算方法があるが、自分が望む収益率と考えていいだろう。例えば自分が年率で5%ぐらいの収益を望むのであれば、それを割引率にすればよい。したがって、株価を決定づけるものは、①将来の利益の予想と、②割引率である。これが株式で絶対正しいたったひとつのことである。
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