ファイナンシャルプランナーオフィスのLive to Relief(ライヴトゥリリーフ)株式会社代表取締役・笹村敏夫氏が、コミュニケーションを円滑に行うための「4つの相槌」を紹介します。
コミュニケーション上手な人がしている「4つの相槌」 (写真はイメージです/PIXTA)

<この連載の第1回記事はコチラから>

お客さまが「また会いたい」と思う相槌のポイントとは

営業における相槌の基本ともいえるのが、「同意の相槌」であり、最も使う機会が多いかもしれません。

 

例えばお客さまが「なんだか今日は暑いよね」と言ったら「そうですね」「確かに暑いですよね」といった相槌により、相手の意見を肯定します。お客さまとしては、「自分の意見に賛同してくれるのだ」という安心感が生まれ、意見や本音をいいやすくなります。

 

「共感の相槌」もまた、相手への肯定を示すものです。「同意の相槌」が事実や現実への意見の肯定であるのに対し、「共感の相槌」は、喜怒哀楽の感情への共感を表します。

 

お客さまが「実は昨日、孫が生まれてね」と言ったなら「そうなんですか!」とともに喜ぶ。「ペットが亡くなって……」なら、「そうなんですね……」と自分も意気消沈する。

 

「昨日会った営業マンが、失礼な男でさあ」と憤ったら「それは怒りますよね」と一緒に腹を立てる。そのように、相手の感情に寄り添って相槌を打ちます。

 

あまり話のうまくない相手に対して用いたいのが、「整理の相槌」です。お客さまの多くは話のプロではありませんから、主語が抜けたり、話の順番が前後したりするのは日常茶飯事といってよく、それをそのままにしておくと、最終的に意見や本音が理解できない恐れがあります。

 

ある程度話を聞いたタイミングで、「それはつまり、~ということですね」「~というわけですか」などと、話を整理しながら相槌を打つことで、コミュニケーションの齟齬(そご)を防ぐことができます。

 

最後の「促進の相槌」は、お客さまの話の「続きが気になる」というサインです。

 

例えばお客さまの話が興に乗ってきて「そこで私は、言ってやったんだよ、そのままではあなたがだめになるよって」と盛り上がるタイミングになったところで「すごい! それから、どうなったのですか」と続きを促す際に用います。

 

「早くその先の話が聞きたい」というアピールになり、お客さまは気分よく話の続きができます。

 

この4つの相槌を効果的に使えるようになると、お客さまは「この人と話をするのが楽しい」「私の話をよく聞いてくれる」と感じ、また会いたいと思ってもらえるきっかけとなるはずです。

 

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