深夜「背中が痛い」布団に大量の煎餅が…壊れる認知症父に愕然 (※画像はイメージです/PIXTA)

介護を続けていると精神的に追い詰められていくという。さまざまな原因があるが、大きな要素として介護者の自由が奪われることが挙げられるという。そして些細な出来事をきっかけに暴言や虐待に発展していくという。本書は相沢光一著『介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ』(河出書房新社)より、抜粋、再編集した原稿です。本連載に登場するケアマネの方々、サービス事業者の方々のお名前は、すべて仮名です。

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介護中は介護される人を中心にまわる

■「自由を奪われるストレス」が介護者を蝕むしばんでいく

 

介護をつづけていると、精神的に追いつめられていきます。さまざまな原因がありますが、大きな要素として“自由を奪われる”ことが挙げられます。

 

介護中はほとんどの時間が介護される人(親)中心にまわるようになります。

 

まず、起床の時間に合わせて起き、ケアが始まります。排泄の介助や洗顔、歯磨き、看護師の指示がある場合は体温や血圧を測ったりもします。

 

そして朝食、必要があれば服薬。その後も昼食、夕食と時間どおりに用意し、そのあいだには病院に連れて行ったり、介護サービスが入ったりもします。就寝前にも一連のケアを行ないますが、それで終わりではなく、その後も必要があれば呼び出されてケア。介護される人に認知症の症状がある場合は、それが深夜や早朝であってもくり返されます。

 

仕事をもっている介護者も同様です。デイサービスに行ってもらう日も、朝は一連のケアをし、デイサービスのお迎えを待つ。会社に行って仕事をしていても、頭の隅にはつねに親のことがあるわけです。デイサービスが終わって帰宅するときも、できれば家にいたほうがいいので、仕事は早めに切り上げるようにする。そして夜は家でケア。そんな日々がつづくのです。

 

介護をする前、つまりふつうの日常を送っていたときは、すべて自分の都合で動けていたはずです。買い物などで外出するときも、思い立ったときに行けました。しかし、介護中は勝手に家を出ることはできません。とくに、訪問介護などのサービスが入っているときは、留守にするわけにはいかないわけです。このように、つねに親のケアのことが頭にあり、自由に行動できないのは相当なストレスになります。

 

もちろん、そのストレスを工夫によって緩和する方法はあります。たとえば、家の鍵を入れるキーボックスの利用。暗証番号で開閉できるボックスで、これを玄関付近の目立たないところに設置します。サービス事業者にこの場所と暗証番号を伝えておけば、不在にしていても家に入ってケアをしてくれるというわけです。

 

もちろん、これはサービス事業者の人たちへの信頼感があるからこそとれる方法です。さらにいえば、要介護の親をひとりきりにし、サービスが入るときに家を空けるという負い目があって、自由を得た気分にはとてもなれません。この状態がずっとつづくのです。

 

フリーライター

1956年、埼玉県生まれ。明治大学法学部中退。スポーツやビジネス分野を中心に取材・執筆活動を展開してきたフリーライター。父親介護の体験を機に、高齢者介護のあらゆる問題を社会と個人の両面から精力的に取材。現場のリアルを『PRESIDENT Online』で発表している。また、『DIAMOND online』ではスポーツのコラムを執筆中。

著者紹介

連載「頼れるケアマネ」と「問題なケアマネ」の見分け方

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

相沢 光一

河出書房新社

有能な人が担当になればラッキー。ところが、そうでない人だと…。介護サービスを受ける際の中心的な存在であるケアマネージャー。その良し悪しはどこで判断できるのか、「もっといい人を」と思ったら、どう対処すべきか。著者…

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