※画像はイメージです/PIXTA

「エンディングノート」とも呼ばれている終活ノートは、どのように作ればよいのでしょうか? 記載内容など、基本的な書き方を見ていきましょう。

「エンディングノート」を作成する

エンディングノートの作成にあたり、まずは目的や役割を解説します。どのような意義のあるノートなのか把握した上で作成を始めれば、自分にも家族にとっても役立つエンディングノートができるはずです。

 

■目的は家族が困らないため、自分のため

自分の死後、何をどのようにしてほしいかが記載されたノートがあれば、家族はその内容に従って供養や片付けを進められます。意思表示をせずにすべて家族任せにしてしまうと、想像以上の負担となってしまう場合もあるでしょう。

 

また緊急連絡先や所有している銀行口座などについて記載されていれば、誰に連絡すればよいか、どこで手続きが必要かなどが一目瞭然です。家族の手間を減らすのに役立ちます。

 

同時に、元気な間は自分の備忘録として活用することも可能です。書き進めることで人生を振り返る機会も得られるでしょう。

 

■遺言を残す場合は正式な遺言書が必要

財産を誰にどのような割合で分配するかも、エンディングノートに記載できます。ただしエンディングノートへ書いただけでは法的な意味はなく、希望を書いただけにすぎません。

 

遺産相続についての希望があるなら、エンディングノートとは別に「遺言書」の作成が必要です。正式な遺言書を作成しておけば、自分の希望に添った遺産相続を実施してもらえます。

 

ただし効力を発揮する遺言書を作成するには、ルールにのっとって決められた内容や形式で作成しなければいけません。エンディングノートのように自由に記述できない点に注意しましょう。

エンディングノート…作り方の基本

では具体的にエンディングノートはどのように作ればよいのでしょうか? 手書きする方法に加え、パソコンやスマホを使う方法もチェックしましょう。

 

■専用ノートを使う、参考にして自作する

エンディングノートは、専用のものを1,000~2,000円程度で文具店や書店で購入できます。どのような項目を作成すればよいか分からないなら、まずは市販のエンディングノートを購入し記載していきましょう。

 

あらかじめ項目が記されているため、空欄部分を埋めるように書いていくだけで完成します。中には暗証番号といった個人情報を記載する箇所もあるため、保護シール付きを選ぶと安心です。

 

専用ノートを購入する前にどのようなものか知ってみたい場合には、インターネットを利用し無料で取得できるタイプを使ってみるのもよいでしょう。項目を参考にしながら、自分で用意したノートに書いていく方法もあります。

 

■デジタル時代に合った情報の残し方

手書きでエンディングノートを作成するのもよいですが、デジタルの資産やサービスについてはパソコンやスマホを使い記録した方がよいでしょう。デジタル資産はサービスの追加や変更が頻繁に行われるからです。

 

またアカウント名やパスワードなどには、英数字や記号が用いられます。大文字・小文字の区別もあるため、手書きのノートでは見返しても判別しにくい場合もあるでしょう。

 

記載されている文字の判別が難しく入力を繰り返し間違えた場合、サービスによってはロックされ解除に時間がかかるケースもあります。パソコンやスマホ内に記録されていれば、このような問題は起こりにくいはずです。

 

■アプリだけへの保存はおすすめできない

専用のアプリを利用してエンディングノートを作成する方法もあります。これならパスワードの誤記や誤読対策も万全です。ただし内容を保存しておくのがアプリだけという状態は避けましょう。

 

アプリは運営会社がなくなったり経営方針を変更したりすると、サービスを終了する可能性があります。場合によっては書いた内容が読めなくなることもあるのです。

 

死後に家族がアプリを確認しようとしたら、既にサービスが終了していたというケースも考えられます。そのような事態を避けるため、必要最低限の内容に絞りノートに書いておくと安心です。

 

ノートを使えば、アプリでは難しい自由な記述がしやすいというメリットもあります。

 

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次ページ書き方のポイント①…書きやすい基本項目から埋める

本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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