雇用者数は85万人増
失業率は5.9%に上昇
■米労働省が7月2日に発表した6月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月から85万人増加しました。72万人程度の増加を見込んでいた市場予想をやや上回ったものの、おおむね想定の範囲内の結果でした。
■失業率は5.9%と前月の5.8%から上昇しました。ただ、失業率を測る統計は振れが大きいため、労働市場の回復は続いていると判断されます。
今後も雇用回復継続へ
回復阻害要因も解消に向かう
■米国ではワクチン接種が進み、経済再開も順調です。バイデン政権による大型景気対策の効果もあらわれてきています。こうしたことから今後も雇用の回復は続くと見ています。
対面サービス業や学校の再開が完全ではないこと、手厚い失業給付などが雇用増加を妨げる要因として指摘されています。ただ、こうした要因も徐々に解消に向かっています。
経済再開に伴い株高継続へ
■2日の米国株式市場で、NYダウは0.4%上昇し過去最高値を更新しました。堅調な景気、企業業績や、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和の縮小観測を市場が消化しつつあることなどが株高要因となっています。
■今後もワクチン接種による感染の落ち着きや、経済再開の動きが続くことによって景気や企業業績が回復するに従い、株式市場も上昇基調を維持すると見ています。リスクとしては、経済再開の本格化によって早期の金融緩和縮小が改めて意識されることなどが挙げられます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米雇用統計で雇用者数は85万人増』を参照)。
(2021年7月5日)
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