演奏できるようになると「論理的思考力」が鍛えられる
曲を演奏できるようになるということは、その曲の構成を客観的に捉え、分析し理解できるようになるということです。
ソルフェージュなどを通して音楽に親しんだ子どもたちは、音楽に対する鋭い感覚を身につけ、音楽への興味・関心を深めていきます。それと同時に、曲と向き合い分析し理解することによって、自然と論理的思考力が鍛えられていきます。その結果、高度な演奏技術や表現力を習得していくことになるのです。
西洋のクラシック音楽の楽曲は論理的に構成されていることがほとんどなので、音楽を学ぶことは、作曲者の意図や論理的思考の道筋をたどることになります。そうすることを通して楽曲を正しく解釈し、説得力のある表現を作っていきます。
一方で、現在のAI技術はどうでしょうか?
イギリスのディープマインド社※のサイトでは、AI技術を用いて自動作曲した「曲」のサンプルを聴くことができます。これは、人工知能にピアノ曲を「波形」としてインプットし、特徴量を抽出し、確率過程に乗せて波形を繰り出すという形で作られたものです。
※2010年にDeepMind Technologiesとして起業され、2014年にGoogleの傘下に入る。AIによる囲碁対局ソフト「AlphaGo」を開発し、2016年にトップレベルのプロ囲碁棋士を史上初めて破ったことでも話題を集めた。
10秒程度のサンプルは、確かにロマン派から近代のピアノ曲風の音源にはなっています。ただ、今の人工知能にできることはそこまでです。人工知能は一曲全体を通して論理的な構成をすることができないため、自動作曲された楽曲は聞くに堪えないものになるのだそうです。
東京大学の合格者数が全国で最も多いことで知られる開成中学校・高等学校では、音楽教育を非常に重要視しています。
一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(PTNA)のサイトに掲載されている「開成中では全員がピアノを弾いている!」という記事によれば、中学校ではピアノの演奏方法が教えられ、高校では作曲の授業も選択できます。その授業では、音楽大学でも使われているテキストが用いられているというのですから本格的です。
また、東大に合格するためには、例えば次の一文で示されているように論理的思考力が不可欠であるといわれています。
「実は東大の問題というのは、(中略)『知識の運用能力』を問うものばかりなのです。最低限の知識しか求めないけれど、論理的思考力がないとどんなに頑張っても解くことができない、そんな問題が多いのです。」(サイト「現代ビジネス」中の西岡壱誠著「現役東大生が教える『論理的に考える力』の鍛え方 東大入試で問うのは『知識量』ではない」より)
開成中学校・高等学校が数多くの東大合格者を生み出し続けているのは、もともと勉強熱心な生徒が集まっていることもあるのでしょうが、もしかしたら同校の音楽教育の効果も少なからず影響しているのかもしれません。
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