厚生省調査…飲食業、コロナ禍で窮地の実情
厚生労働省が発表した『毎月勤労統計調査 令和2年度分結果確報』によると、2020年の現金給与総額(名目賃金)は、前年比-1.2%の31万8387円、パートタイム労働者を除く一般労働者に限ると、前年比-1.7%の41万7453円。一般労働者は8年ぶり、パートタイム労働者では4年ぶりの減少となりました。
業種別に見ていくと、16業種中、「不動産・物品賃貸業」「電気・ ガス業」「教育、学習支援業」の3業種を除き、前年比マイナスを記録。なかでも「飲食サービス業」は前年比-7.0%、「運輸業」は-5.4%と、外出制限の影響の大きい業種は、大きなマイナスを記録しました。
【16業種別現金給与総額(名目賃金)】
「不動産・物品賃貸業」362,899円(前年比3.4%)
「電気・ ガス業」569,441円(前年比1.2%)
「教育、学習支援業」376,763円(前年比0.9%)
「卸売業、小売業」282,875円(前年比-0.1%)
「医療、福祉」299,305円(前年比-0.2%)
「金融業、保険業」480,768円(前年比-0.3%)
「建設業」416,024円(前年比-0.6%)
「情報通信業」490,688円(前年比-0.7%)
「鉱業、採石業等」391,408円(前年比-1.1%)
「その他のサービス業」256,849円(前年比-1.5%)
「生活関連サービス等」205,763円(前年比-2.1%)
「学術研究等」471,088円(前年比-2.3%)
「製造業」378,157円(前年比-3.0%)
「複合サービス事業」368,672円(前年比-3.3%)
「運輸業、郵便業」342,100円(前年比-5.4%)
「飲食サービス業等」115,981円(前年比-7.0%)
出所:『毎月勤労統計調査 令和2年度分結果確報』より
労働時間は全体で前年比1.2%増、出勤日数は前年比0.2%増でしたが、労働時間においても時短営業の影響もあり、「飲食サービス業」「生活関連サービス」で大きな下げ幅を記録しています。