日本が「リサイクル後進国」と言われてしまう、残念すぎる理由

多くの日本人が何気なく飲んでいる「コーヒー」と「環境破壊」が密接につながっていることはあまり知られていません。池本幸生氏、José. 川島良彰氏、山下加夏氏の連著『コーヒーで読み解くSDGs』(ポプラ社)のなかで、身近な飲み物であるコーヒーを切り口として、コーヒーと環境について解説します。

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廃棄物に対して私たち「消費者」ができること

私たちは消費者としてモノを消費しています。しかしその消費の過程で、同時に環境を破壊している可能性があります。一方、生産者も消費者に提供するモノを作るために資源を使います。しかしそれも、同時に環境を破壊している可能性があります。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

そしてそのような環境の破壊を伴う消費や生産はすべて「持続不可能」であると言わざるを得ません。もちろん生きていく限り、私たちは資源を利用しなければなりません。そのためにはどうしても避けられない環境破壊もあるでしょう。

 

また、貧しい人たちの生活水準を上げるためにも資源の利用は必要です。ただしそのような状況の中でも、「消費や生産」をできる限り持続可能なものにするためには、過剰な資源の利用を控えて温室効果ガスの排出を抑制することや、資源を効率的に利用することを目指さなければなりません。

 

これらの課題は国や企業に任せておけばいいと考えがちですが、私たち一人一人が取り組むべき重要な課題なのです。スーパーやコンビニでのレジ袋の使用を減らすべきだという考えが日本でもようやく浸透し、カフェなどでもプラスチック製のストローを紙製のものに切り替えるという工夫も始まりつつあります。

 

けれども消費者としてできることはまだまだたくさんあることにもっと多くの人が気づかなければなりません。

 

特に「廃棄物」に対しては消費者としてできることはまだまだたくさんあり、そのキーワードとなるのが、3R、すなわち削減、再利用、リサイクルです。環境省のウェブサイトでは、その内容は次のように説明されています。

 

リデュース → 物を大切に使い、ごみを減らす。

[例]必要ない物は買わない、もらわない。買い物にはマイバッグを持参する。

 

リユース → 使える物は、繰り返し使う。

[例]詰め替え用の製品を選ぶ。いらなくなった物を譲り合う。

 

リサイクル → ごみを資源として再び利用する。

[例]ごみを正しく分別する。ごみを再生して作られた製品を利用する。

 

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東京大学東洋文化研究所 教授
日本サステイナブルコーヒー協会 理事

京都大学経済学部卒業後、アジア経済研究所入所。1987年から1989年にかけて海外派遣員としてタイのチュラロンコン大学社会科学研究所に赴任。1990年、京都大学東南アジア研究センター助教授。1993年から1994年にかけて東南アジア研究センター・バンコク連絡事務所駐在。1993年、京都大学博士(経済学)取得。1998年、東京大学東洋文化研究所助教授に就任し、2002年より現職。
2010年から2016年にかけてASNET(日本・アジアに関する教育研究ネットワーク)副ネットワーク長も務める。
主な著書は『連帯経済とソーシャル・ビジネス―貧困削減、富の再分配のためのケイパビリティ・アプローチ』(池本幸生 松井範惇編/明石書店)。翻訳書は『正義のアイデア』(アマルティア・セン/明石書店)、『格差社会の衝撃:不健康な格差社会を健康にする法』(リチャード・ウィルキンソン/書籍工房早山)、『女性と人間開発 潜在能力アプローチ』(マーサ・ヌスバウム)・『不平等再検討: 潜在能力と自由』(アマルティア・セン/ともに岩波書店)。

著者紹介

株式会社ミカフェート 代表取締役社長
日本サステイナブルコーヒー協会 理事長
タイ王室メイファールアン財団 コーヒーアドバイザー
国際協力機構(JICA)コーヒー分野にかかる課題別支援委員会 委員長

静岡市の焙煎卸業の家に生まれる。静岡聖光学院高等学校卒業後、エルサルバドル共和国国立コーヒー研究所に留学。大手コーヒー会社に就職。ジャマイカ、ハワイ、スマトラで農園開発に携わり、マダガスカルでは絶滅種マスカロコフェアの発見と種の保全、レユニオン島では絶滅種ブルボンポワントゥの発見と島のコーヒー産業を復活させた。
2007年に同社を退職後、日本サステイナブルコーヒー協会を設立し、2008年に株式会社ミカフェート設立。2017年、長年にわたるコーヒーを通じた日本とエルサルバドルとの友好親善の促進が認められ外務大臣表彰を受け、2019年には『ニューズウィーク』の「世界が尊敬する日本人100」に選ばれる。同年キューバで19世紀のティピカを発見した。
主な著書は『コーヒーハンター幻のブルボン・ポワントゥの復活』(平凡社)、『私はコーヒーで世界を変えることにした。』『コンビニコーヒーは、なぜ高級ホテルより美味いのか』(ともにポプラ社)、『Coffee Hunting Note 100カップログ』(世界文化社)。『僕はコーヒーがのめない(ビッグコミックス)』(小学館)の監修も務めた。

著者紹介

ミカフェート・サステイナブル・マネージメント・アドバイザー

慶應義塾大学卒業、ケンブリッジ大学修士号サステイナビリティ・リーダーシップ取得。外資系企業勤務後、2001年より国際NGOコンサベーション・インターナショナルに勤務。
気候変動プログラム・ディレクターとして、国連気候変動枠組条約の森林保全に関わるアジェンダへのインプットや日本政府の資金援助に基づく開発途上国の森林保全調査案件を率いたほか、現地プログラムとの連携によるプロジェクト実施に取り組む。
日本と開発途上国のパートナーシップによる持続可能な社会の実現をライフワークとする。2015年より、株式会社ミカフェートのサステイナブル・マネージメント・アドバイザー。主に個々のコーヒー生産農家がサステイナビリティを向上させるためのニーズを調査し、その支援の立ち上げに取り組んでいる。

著者紹介

連載コーヒーで学ぶSDGs

コーヒーで読み解くSDGs

コーヒーで読み解くSDGs

Jose.川島 良彰、池本 幸生、山下 加夏

ポプラ社

あたなの知らない、コーヒーとSDGsの世界。 コーヒー、経済、開発援助の専門家3名がいざなうコーヒーで未来を変える旅。 コーヒーには、SDGsのアイデアがあふれている! #コーヒー危機と世界経済 #コーヒーがもたら…

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