対局が終わった後に勝ち負けがわかるようになろう
対局が終わることを「終局(しゅうきょく)」といいます。ここからは、終局の方法と勝ち負けについて説明します。終局を決めるのは、対局をしている二人です。石を打っていくと、そのうち打ちたい所がなくなってきます。そのようなときは、「パス」と言い相手に打つ順番を回すことができるのです。
二人が連続してパスをすれば、二人とも盤上で戦いたい場所がなくなったことを認めたということで終局になります[図表16]。
●パスは、自分の番が来る度に何回でも使える
●パスをした後でも、自分の番が来れば打つことができる
実際に見てみましょう。黒は黒の1と打ちましたが、白の2で取られてしまいます[図表17]。黒は、これ以上白の中に打てないと判断しました。また、黒の陣地の中に白が打ってきても囲んで取れる自信があると思いました。そうなると、これ以上石を打つのは「損」になります。
そこで、黒は黒の3で「パス」をしました[図表18]。白も同じように考えてこれ以上打ちたい所がないと思えば、「パス」をします。こうして二人のパスが連続すれば終局となり、勝ち負けを決める「得点計算」になります。
●相手の陣地の中に打つと、相手に石を取られる
●自分の陣地に必要以上の石を打つと、自分の得点が減る
得点の計算方法「陣地の数+アゲハマ=得点」
黒の陣地25目(青い三角の数)+アゲハマ0子(とった石の数)=黒の得点25目[図表19]
盤上に打った石は陣地を囲うためのカベなので、得点には数えません。
白の陣地25目(緑の四角)+アゲハマ1子([図表17]で取った石)=白の得点26目[図表20]
黒の得点25目、白の得点26目なので、白の1目勝ちとなります。
これでルールはマスターです。実際に対局をしてみましょう。
井山 裕太(監修)
囲碁棋士