税務調査官が「朱肉を付けずに印鑑カラ押し」する衝撃の理由

税務調査当日。引き出しや金庫のなかを調べることはもちろんですが、税務調査官の目は想像以上に厳しく光っています。税理士法人レガートの服部誠税理士が解説します。

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調査官にとって「宝の山」

調査官は引き出しや金庫そのものだけでなく、その周辺にあるものにも注目しています。

 

というのも、通帳や印鑑の保管場所の周辺には、過去の伝票や手書きのメモなど「原始記録」と呼ばれる、調査官にとっては一種の「お宝」が置かれていることが多いからです。

 

銀行や会計事務所が作った「財産一覧表」や「相続税の節税提案書」などが、封筒やファイルに入ったまま保管されていることがあったり、いつ誰の名義でどんな保険に入ったか分かるような書類とか、郵貯の定額貯金の預入証など、調査官が喜びそうなものが出てくることもあります。

 

このようなお金に関する現物や故人のメモ帳などは調査官にとってはまさに「宝の山」なのです。

 

また、彼らは、申告漏れに結び付くものだけでなく、相続がすんだあとのお金の動きにも目を光らせています。

 

例えば相続財産が分割協議に沿った形になっているかどうか、通帳などの保管場所をチェックすることで可能になることがあるのです。分割協議では、亡くなった人の財産をそれぞれ誰がもらうかが決められます。ところが申告では母親がもらうはずの預貯金が長男の名義に変わっているとか、長女の口座に振り込まれているといったことがあるのです。

 

母親は配偶者の税額軽減の特例を使うことができるので、配偶者自身の法定相続分と1億6,000万円とのいずれか多い金額までは相続税がかかりません。それを利用して申告したはずなのに、実際は長男の名義になっていたとなるとこれは問題です。母親から長男に贈与されたということになるため、贈与税の申告が必要になるからです。

 

こうしたことを、通帳や印鑑の保管場所の近くにあるものをチェックすることによって、見つけることができる場合があるというわけです。

 

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税理士法人レガート 代表社員・税理士

昭和34年1月生まれ。中央大学商学部卒。昭和58年6月税理士登録。
人と人とのつながりを大切にした「誠実な対応」「迅速な対応」「正確な対応」をモットーに、税・財務の専門家として、個人の資産運用や相続・事業承継に関するコンサルティング、相続申告業務において多数の実績を持つ。相続申告・贈与申告・譲渡申告等の関与件数は1,200件を超え、その経験を基に全国での講演活動や書籍などの執筆活動も行っている。

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