ネット通販の活用を都道府県別に見ていくと…
さらにネットショッピングの利用について、地域別に見ていきましょう。総務省『2019年全国家計構造調査』によると、総世帯について、消費支出のうちインターネットショッピングでの購入割合が最も高いのが「東京都」で6.0%。続いて「京都府」が5.7%。「神奈川県」4.6%、「千葉県」3.9%、「茨城県」3.6%と続きます(図表1)。
一方で消費支出のうちインターネットショッピングでの購入割合が最も低いのが「長崎県」で1.3%。「島根県」1.4%、「青森県」「岡山県」1.5%、「山形県」1.6%と続きます。
インターネットショッピングサービスは、配送エリアが全国のものがあれば、一部に限られるものもあります。サービススタート時は東京都や首都圏に限るというものも多く、首都圏をはじめとした大都市圏で割合が高い傾向にあります。下位の長崎県は島が多く、配送面で不利なこともあり、割合が低くなっていると考えられます。
地域差が大きいインターネットショッピングですが、コロナ禍で多くの消費者がその利便性を体験したことから、ますます利用者は多くなるでしょう。それに従い、地域格差も解消されていくと考えられます。
また高齢化が進む日本では、インターネットショッピングが高齢者の生活利便性を向上させるものとして期待されます。
日本の総人口、1億2,617万人(2019年10月1日現在)のうち、65歳以上人口は3,589万人で、高齢化率は28.4%。「65~74歳」は1,740万人で、総人口に占める割合は13.8%、「75歳以上」は1,849万人で、総人口に占める割合は14.7%になります。
国立社会保障・人口問題研究所による『日本の将来推計人口』によると、団塊の世代が75歳以上となる2025年には3,677万人に達し、その後も65歳以上人口は増加。2042年に3,935万人でピークを迎えます。しかし総人口がは減少するため、高齢化率はその後も上昇。2036年に33.3%、2065年には38.4%に達し、日本人の約2.6人に1人が65歳以上という社会が到来するのです。
そして日本の平均寿命は、2019年現在、男性81.41歳、女性87.45歳。一方で健康寿命は、2016年時点で、男性が72.14歳、女性が74.79歳。老後、約10年間は医療や介護が不可欠という生活を送らなければなりません。
そのようななか、カラダに負担をかけることなく、欲しいものが手に入るネットショッピングは、高齢者の生活に最適なサービスだといえるのです。
高齢になる親世代が「インターネットとか、難しくていいよ」などといっているとしたら、一度、その利便性を一緒に体験してみてはいかがでしょうか。
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