「人生100年時代」になりつつある今、老眼や白内障対策の重要性は以前とは比べられないほど高まりました。クリアな視界を手に入れるための手段は眼鏡やコンタクトなど様々ですが、鈴木眼科グループの鈴木高佳氏が専門家の視点で、それらを比較検討します。

リタイア後も楽しく過ごすためにはクリアな視界が必須

ビジネスマン時代には実現できなかった企画を携えてリタイア後に起業したり、子育てがひと段落したあと修業を積んで陶芸家になったり、70歳を超えて陸上競技を始めたシニアアスリートもいます。80歳代でゲームアプリを開発して米国アップル社のティム・クックCEOに絶賛された女性は、都内の銀行を定年退職してから独学でパソコンをマスターしたそうです。

 

仕事や家事、子育て、親世代の介護などで忙しく働いてきた人にとり、人生後半はいってみればご褒美タイムだと思います。趣味に生きるもよし、趣味が高じて仕事にするもよし、悠々自適に気ままなのんびり生活を満喫するのも羨ましいものです。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

老眼の次には必ず白内障がやってくる

思い思いの形で充実したシニアライフを送る方たちの話を聞くと、職業柄「きっと良好な視覚を守るために努力をされているのだろうな」と想像します。

 

どのような分野においても、現役で活動を続けているシニア世代は、加齢とともに衰えていく視覚機能を自覚し、それを乗り越えて今に至っているのではないでしょうか。

 

老眼が70歳前後まで進行した末にピント調整力がゼロに達しても、視覚機能の低下は別の形でさらに継続します。

 

代表的な例が、白内障によって起きる諸症状です。次のような症状があった場合は、白内障が悪化していると考えられます。

 

白内障の症状

◇視界が白くかすみ、ものがぼやけて見える

◇視界が黄色みを帯びて、色を正確に判別できなくなった

◇ものが二重、三重にダブって見える

◇光をまぶしいと感じやすい

◇視力が急に低下した

◇少しの暗さでも見え方に影響が出る

 

『科学的根拠〈evidence〉に基づく白内障診療ガイドラインの策定に関する研究』によれば、日常生活に困難をきたすほど白内障が悪化した状態(進行した水晶体混濁)の人は50歳代で10~13%、60歳代で26~33%、70歳代で51~60%、80歳代で67~83%を占めます。

 

実際、多くの人が白内障の症状に困り、眼科を受診して白内障手術に踏み切るのは調節力(ピントを合わせる力)がほとんどゼロとなった70歳前後です。つまり、老眼が最終段階に達する時期に重なります。

 

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鈴木 高佳

幻冬舎MC

鈴木眼科グループ代表の鈴木高佳氏が老眼・近視・乱視・白内障の悩みを老眼鏡なしで解決する多焦点眼内レンズについて解説します。

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