インターネットや雑誌で自分の知りたい情報を集めることはとても簡単で便利ですが、保険にまつわる情報収集には注意が必要です。株式会社クレア・ライフパートナーズ代表取締役社長の工藤将太朗氏が保険の情報サイトや雑誌に潜む闇について語ります。

ノルマに追われる営業マンのトーク

保険の営業マンや金融機関の窓口などで相談すると、彼らは、預貯金のある人にも保険をどんどんすすめます。それに、高額療養費制度や遺族年金、団体保険などの社内制度については、ほとんどの人が何のアドバイスもしてくれないでしょう(本当に知らないこともあるかもしれませんが…)。

 

理由は単純で、そのようなことを話せば、せっかくのお客さまが「じゃあ、保険はいらないや」と考えるかもしれないからです。

 

保険の営業マン、保険代理店のスタッフの仕事は、「保険という商品を売ること」です。彼らは保険を売れば売るだけもうかるわけですから、本当に親身になって皆さんのことを考えてくれているように見えても、その背景にあるのは親切心だけではないといえます。

 

また、保険の営業マンは、一般的には厳しいノルマを課せられていることもあって、自分たちの販売成績をできる限り伸ばさなければなりません。そのため、保険をすすめる際に「必要最低限」を意識することはありません。むしろ、皆さんの経済力が耐え得る限りの保険に入ってもらおうとするのが自然です。

 

たとえば、月の手取りから考えて、最大で3万円くらい貯蓄に回せるとしたら、その3万円をフルで使えるような保険に加入させようとするわけです。

 

「私が担当してもらった人は、そんなあくどいことはしなかった」という人もいるかもしれません。たしかに、皆が皆そうではないにしても、資料などを提示しながらさまざまな不安を煽り、非常に発生頻度の低い事態にまで、保険でカバーさせようとする営業マンもたくさんいます。

 

その結果として、過剰に保険に入ってしまっている「保険貧乏」な人ができあがるわけです。

 

信用できる営業マンは、契約時にいいことを並べ立てるより、契約後に重きを置きます。遺族からの請求などもフォローしてくれて、さらに転職してしまったとしても、別会社の商品を無理にすすめてくるようなことのない営業マンです。

 

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30歳からはじめる 一生お金に困らない蓄財術

30歳からはじめる 一生お金に困らない蓄財術

工藤 将太郎

幻冬舎メディアコンサルティング

社会保障制度の財源が危ぶまれ、賃金格差が広がる今の日本にあって、これから結婚・子育て・マイホームの購入・老後を迎えようとする世代には将来のお金に対する不安が広がっています。 将来のお金が不安な時、たいていの人は…

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