日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「教育のIT化と教育格差」。コロナ禍で児童生徒に学習用PCを1人1台、と言われていますが、そのような教育現場で何が起きているのでしょうか。

2023年、小中学校で1人1台PCが支給される

新型コロナウイルス感染は、世の中に様々な変化をもたらしましたが、そのなかのひとつが学校教育。多くの学校でリモート授業が実施され、働き方同様、場所を選ばず学べるというのが当たり前になりつつあります。

 

文部科学省は2020年9月時点において、対面授業の実施割合が半分未満と回答した大学及び高等専門学校に対して、「大学等における後期等の授業の実施状況に関する調査」を行いました。

 

それによると、調査対象校377校中、約半数にあたる190校が、授業全体の半分以上を対面授業として実施する一方、残りの大学は対面授業の実施割合が半分未満という結果に。コロナ感染が収束した際、どのような対応になるか、分かりませんが、学校教育の新たな可能性が示されたと言えるでしょう。

 

また文部科学省が2019年12月に打ち出したのが「GIGAスクール構想」。義務教育を受ける児童生徒のために、1人1台の学習者用PCと高速ネットワーク環境などを整備する5ヵ年計画で、昨年の新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受け、早期実現するための支援などを積極的に推進するされています。

 

コロナ禍前の小・中学校ではICT環境整備状況は脆弱で、教育用PC1台あたりの児童生徒数は平成31年3月時点で5.4人。地域差も激しく、1位の「長崎県」は1.9人に対し、最低の「愛知県」では7.5人でした。

 

また『OECD生徒の学習到達度調査(PISA2018)』によると、学校外でのICT利用は、学習面ではOECDの平均以下という結果だったのです。

 

「GIGAスクール構想」では、「児童生徒向け1人1台端末」と「高速大容量の通信ネットワーク」というハード面での整備はもちろん、クラウドの活用が推奨されるなど、ソフトと指導体制についても言及されています。また校務システムもクラウド活用することによって、教員の業務効率化や負担削減が期待されています。

 

1人1台の時代へ(※画像はイメージです/PIXTA)
1人1台の時代へ(※画像はイメージです/PIXTA)

 

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