騒音問題…マンションに多いが戸建てでも結構うるさい
■暮らしの平安を損なう「騒音」の問題
音は温度や湿度などと並び、快適な暮らしを実現するうえで非常に大切なポイントです。騒音や振動などのトラブルについては、マンションなどの集合住宅で暮らす人のほうが敏感ですが、戸建て住宅でも不安に感じる人は多いようです。
音の高さは振動の早さ(ヘルツ)、音の大きさは振動の大きさ(デシベル)で表されますが、「騒音」についての定義は各市区町村やエリアごとにデシベルによって定められています[図表]。
デシベルは少し扱いが難しい数値で、例えば60デシベルの音は20デシベルの音の3倍大きいわけではありません。詳しい説明は省きますが、6デシベル差で2倍、12デシベル差で4倍という増え方をし、60デシベルの音は20デシベルの音の100倍の大きさになります。
住宅地であれば大体55デシベル程度を超えると「騒音」とされることが多いようですが、これはあくまで音の大きさを基準としたレベルです。実際に人が「騒音」と感じる音には、聞こえる時間帯や音色、自分の心理状態などさまざまな要素が含まれるため、近隣トラブルの際には、その感じ方の違いが問題となるケースが少なくありません。
例えば同じピアノの音色でも、かわいい自分の子どもが一生懸命弾いていれば、その出来にかかわらず騒音とは感じないはずです。しかし、住む人の顔も分からない隣家から、あまりうまいとはいえない演奏が聞こえれば、音が小さかったとしても「騒音」と感じることがありますし、そもそもピアノの音が嫌いという人もいます。
いずれにしろ、生活のなかで生まれるさまざまな音に対する感じ方は人それぞれですから、近隣住民との付き合いも含めて快適に暮らすためには、家造りの際の防音、遮音への意識が重要です。
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