2021年度の医学部入試は、「大学入試センター試験から大学入試共通テストへの変更」「新型コロナウイルス感染症対策による日程の変更」など変動要因が少なくありません。本連載では、これまでに4500人以上もの受験生を医学部合格へと導いた予備校講師・可児良友氏の著書『2022年度用 「医学部受験」を決めたらまず読む本 ―志望校決定から学習計画の立て方まで』(時事通信社)の中から一部を抜粋し、医学部合格に至る「効率のいい道筋」を紹介します。最終回は、医学部受験生の保護者の役割について解説します。

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体調管理など、側面からサポートを万全に

受験するのは本人ですが、側面からサポートすることはいろいろできますから、保護者も積極的にかかわっていくと良いと思います。

 

しかし、志望大学に合格できるか不安に思っているのは、保護者も受験生本人も同じですから、保護者としてはプレッシャーをかけすぎないことを心がけたいものです。保護者が過度に神経質になっては逆効果です。なるべく普段通りの生活の中で、受験生がリラックスして過ごせるような環境づくりを心がけてください。

 

保護者の役割として最も重要なのは、受験生の健康管理です。いくら勉強で頑張っていても、体調を崩してしまい、入試本番で実力を発揮できなかったということになっては困ります。食事は、1日3回、栄養バランスの取れたものを摂ることが基本です。夜遅くまで勉強していて、朝起きるのが辛く、朝の食事は摂らないか、摂っても簡単なもので済ませて高校や予備校に行くという受験生も少なくないですが、こういう生活はすぐに改善すべきです。

 

ご飯やパンなどの炭水化物は脳にとって重要なエネルギー源ですから、しっかり摂るようにします。ビタミン類や乳酸菌などは免疫力を高めてくれますから、野菜や果物、ヨーグルトなども献立に加えましょう。昼食や夕食も栄養バランスを考えた献立が良いのですが、塾や予備校に行っていて帰宅が遅くなったときは、夜遅くにボリュームのある夕食は避けたいものです。また、食べ慣れていない料理だと胃腸に負担をかけることもありますので、受験シーズンは、食べ慣れた料理が無難かもしれません。

 

受験シーズンは風邪やインフルエンザが流行する時期です。感染すると体力が落ち、勉強にも支障が出ますから、本人はもちろんのこと、家族も感染しないように、うがい、手洗いを徹底することが重要です。もし、家族から患者が出てしまったら、できるだけ受験生との接触を避け、受験生が使用する場所はこまめに消毒しましょう。口や喉が乾燥すると、抵抗力が低下してウイルス感染しやすくなりますから就寝時に加湿器を使うのも効果的です。

 

また、受験に直接関係することでも、保護者としてサポートできることがたくさんあります。志望大学を決める場合、いくつかの候補をピックアップしますが、比較検討するために大学案内パンフレットなどの資料を大学から取り寄せたり、大学のホームページで情報を集めたりすることは保護者にもできます。

 

そして、志望大学が決まれば、願書の取り寄せや、願書を郵便局に出しに行くことも代行できますし、遠方の大学の場合は、宿の手配や交通機関の切符の手配も保護者ができます。

 

この他、小論文や面接に関する情報を収集するのも良いかもしれません。例えば、医学部の小論文や面接では医学・医療に関することがよく出題されますので、最近のニュースで話題となったことや、医学・医療に関する専門用語などを調べてあげるのも良いでしょう。こうしたことは、ある程度は受験生本人がやったほうが良いのですが、受験を取り巻く状況は昔と様変わりしていますから、すべて本人任せにしないで、保護者ができることは極力サポートしてあげるのも良いでしょう。

 

親子で面接の練習に取り組むご家庭もあるでしょう。そのときに、ついアドバイスしたくなるかもしれませんが、親子間のアドバイスはなかなか難しいですし、親の言うことを子供は素直に聞きづらいものなので、アドバイスし過ぎるのは良くありません。

 

医学部の面接では、1つの質問に答えたら、その答えを深掘りしていくような質問や、それに関連づけた質問が続きますから、「そこをもう少し説明して」とか「まだまだ曖昧だから、もうちょっと具体的に説明して」という具合に、3回、4回と掘り下げていくような質問を意識して練習すると良いと思います。

 

合格を手にして(※画像はイメージです/PIXTA)
合格を手にして(※画像はイメージです/PIXTA)

 

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