コロナ禍、「リモート授業」へと切り替わったことで、家庭学習の在り方にも大きな変化がありました。学校とは違い、近くにゲーム等の娯楽があるなか、子どもが進んで学習に取り組みたくなるような方法はあるのでしょうか。今回は、IQ200以上の子を複数育てた脳科学学習塾RAKUTO代表の福島美智子氏と、株式会社らくと教務部コンテンツ開発課課長・福島万莉瑛氏の共著『AI時代の小学生が身につけておきたい一生モノの「読解力」』(実務教育出版)より一部を抜粋・再編集し、頭のいい小学生がしている「本の読み方」について解説します。

 

「中国・四国地方の農業」についてまとめた文章(図表1)と、それをマッピングしたも(図表2)のがありますので、比べてみてください。

 

[図表1]「中国・四国地方の農業」についてまとめた文章

 

[図表2]「中国・四国地方の農業」をマッピングしたもの

 

どちらがパッと見てわかりやすいでしょうか?

どちらが覚えやすいでしょうか?

どちらが楽しく書けそうでしょうか?

お子さんがやってくれそうなのはどちらでしょうか?

 

マッピングは、クリエイティブなことが大好きな子どもたちが工夫しながらまとめられる方法です。慣れれば家庭学習でも長時間ノートを書くようになりますよ。

子どもの成績向上のために、親がすべきことは?

「読解力」は簡単に身につく力ではありません。日々のコツコツとした取り組みが必要であり、習慣化することで身につくものです。たとえば、演習を繰り返しこなしていた場合、授業や宿題で解いた問題がほぼそのまま出題されれば、すぐに点数がアップします。

 

でも、6年生の後半からは、実力を問われるタイプのテストになってきます。同じような傾向の問題なら解けても、新しい問題は解けないということが起こるのです。つまり、「考える力」が備わっていないと、点数を取るのが難しくなってくるのです。

 

「読解力」を鍛えて考える力を身につけるには、思考しなければ解けない問題に触れ続けることが重要ですが、これには時間がかかります。でも、一度身につけば応用がきくようになります。だからこそ、親として心がけたいのは「待つこと」なのです。

 

ついつい多くの問題を解かせようと急かしたり、テストの成績に一喜一憂したりする親御さんが多いのですが、その姿をお子さんは見ています。そうすると、目の前の点数を取るための作業的な勉強ばかりするようになるのです。

 

たとえば、社会でテスト形式の練習問題や穴埋め問題ばかり取り組ませているご家庭があります。5年生くらいまでは、それでも点数を取ることができますが、物事や事象の背景をしっかり押さえて言葉を覚えなければすぐに忘れてしまいます。時間がかかっても、じっくりと「読解力」が身につくのを待つ。お子さんのために、ぜひこの姿勢を貫いてあげてほしいのです。

 

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AI時代の小学生が身につけておきたい一生モノの「読解力」

AI時代の小学生が身につけておきたい一生モノの「読解力」

福島 美智子 福島 万莉瑛

実務教育出版

「AIってよくわからないけど、子どもの将来が心配…」「これからの教育は、どうなるんだろう…」「親として、子どもに何をしてあげればいいのか…」。親のみなさんが不安になるのも当然です。そんなAI時代に、小学生のお子さん…

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