日経平均株価、S&P500種指数、MSCI世界株価指数などの「株価指数」は、どれも似ていると感じる人が多いものですが、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社 グローバル資産形成研究所によると「それぞれが大きく異なっており、指数の本質を理解すべき」だと述べています。今回は、「株価指数」に関する新しい視点について見ていきましょう。

 

世界初の総合株価指数は、19世紀終わり頃に経済誌ウォール・ストリート・ジャーナルの記者達が作ったダウ平均株価です。当指数は、アメリカを代表する30社(*2020年10月末現在)の株価を集計して作られています。

 

当時は、コンピュータがない時代だったため、銘柄を入れ替えながら、平均値をミスなく管理していくだけでも大変な仕事であったといわれています。そして、現在まで約120年、世界の株価指数は「いかに投資家から見て魅力的か?」という視点で以下のような3つの変化を遂げてきました。 

 

◆第一の変化:メディア企業から、民間指数会社へ

上記のダウ平均株価は、元々は新聞社と関係があった株価指数でしたが、その後、民間の指数会社へその権利が売却されています。

 

◆第二の変化:取引所から、民間指数会社へ

その後、各国の取引所から株価指数が発表されていきました。しかしながら、取引所にとっては、上場企業が上場料を支払ってくれるため、それを維持させたいという動機が働きやすく、投資家の目線をより重視した株価指数を作るのは難しい側面があります。そのため、民間指数会社が、投資家目線の指数を作る役割として存在感を増していきました。


◆第三の変化:全銘柄指数から、選抜指数へ

さらにその後、投資家にとって優良な企業を選抜することを目指す指数が増えていきました。現在、イギリス、ドイツ、フランス、香港、インドなどの取引所が発表している代表的な指数は、30~100社程度に絞りこまれた選抜指数です。民間指数会社の指数も、ほとんどが選抜指数となっています。

 

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※本記事は、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社のインベスコ グローバル資産形成研究所レポート「100年時代のお金について考える」Vol.13として公開されたものです。

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