さらに自治体の中には「返礼品ナシ」でふるさと納税に取り組む自治体もあります。返礼品一辺倒だったふるさと納税ですが、「地域を応援する」という本来の目的が徐々に浸透している結果だということでしょう。
さまざまな問題点も指摘されているふるさと納税ですが、寄付をした私たちにもちょっとした楽しみを提供してくれている制度であり、寄付文化の浸透に一役買っていることは事実です。
ふるさと納税…寄付金額第1位の市が集めた金額は?
総務省による「ふるさと納税に関する現況調査結果 」(令和2年)によると、2019年のふるさと納税の実績は約2,334万件で、約4,875億円。対前年度比では、金額は約0.95倍となり、件数は約1.005倍となりました。
ふるさと納税を募集する際、使い道を選択できるのは1723自治体で、そのうち分野を選択できるのが1661自治体、具体的な事業を選択できるのが418自治体、目標金額や募集期間等を定め、特定の事業にふるさと納税を募るクラウドファンディング型が214自治体となっています。
またふるさと納税に係る住民税控除の適用者は約406万人で、前年比約1.03倍。返礼品競争で急激に伸長した時期と比べると増加率は鈍化していますが、利用者は右肩上がりになっています。
そんなふるさと納税、1741市区町村の受入額(寄付金額)をみていきましょう。最も受入額が大きいのが、「返礼品やりすぎ!」とニュースにもなった「大阪府泉佐野市」で約184億円。続くのが「宮崎県都城市」で約106億円と、3桁の大台を突破しています。さらに「北海道紋別市」「北海道白糠町」「北海道根室市」と、北海道の3自治体が続きます(図表1)。
寄付金額をみていくと、100億超えが2自治体、50億超えが6自治体、30億円超えが18自治体、10億円超えが100自治体、1億円超えが752自治体となっています。
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