親子で学べる日本の地理「九州で一番高い山はどこでしょう?」

中学受験専門塾の著名講師が、難関中学入試に頻出する「地理」のポイントをわかりやすく解説! 軽妙な筆致で書かれた各県の魅力や特徴を読み進めれば、自然と知識が身につきます。本記事では、福岡県、佐賀県を紹介。※本記事は、『合格する地理の授業 47都道府県編』(実務教育出版)から抜粋・再編集したものです。

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九州地方、北部にはなだらかな筑紫山地が、南部には…

九州地方の北部にはなだらかな筑紫(つくし)山地が、南部にはけわしい九州山地があります。

 

「九州で一番高い山はどこでしょう?」というクイズを出すと、多くの生徒が間違えてしまいます。よく返ってくる答えは「桜島(さくらじま)」「阿蘇山(あそさん)」です。確かに有名な山ですが、正解は「宮之浦岳(みやのうらだけ)」。

 

「えっ、それどこにあるの?」と思うかもしれませんが、その場所は鹿児島県の屋久島(やくしま)にあります。

 

南部に位置する鹿児島県や宮崎県は、とくに夏の降水量が多いのが特徴です。台風も毎年のように直撃し、学校が休みになることも多くあります。

 

学校が休みになった日、自分のいた場所が、すっぽりと台風の目の中に入ってしまったことがありました。鹿児島の中学校で寮生活をしていた私は、友達とコンビニに買い物に行きました。まるで映画『天気の子』に出てくるように晴れていたのですが、帰る頃には急に風が強くなり、雨雲が急接近。寮の先生にはもちろん厳しく叱られましたし、危険なので二度とやらないようにと誓ったものです…。

 

 

福岡県には「政令指定都市」が2つある。それはどこ?

★福岡県の豆知識★

九州でもっとも人口が多い福岡県。とんこつスープの博多(はかた)ラーメンや、辛子めんたいこでも有名ですね。

 

 ●鉄鋼業がさかんな北九州 

 

福岡県には、2つの政令指定都市(せいれいしていとし)があります。「何それ?」と思いますよね。これは「政令(内閣の命令)で指定された人口50万人以上の都市」のことで、普通の市町村と比べると権限(決められる力)が強くなっているのです。

 

福岡県にある2つの政令指定都市は、福岡市と北九州市です。

 

まず、北部にあり、関門海峡(かんもんかいきょう)に面している北九州市から説明していきましょう。

 

北九州市鉄鋼業がさかんな都市です。2015年に世界遺産に登録された八幡製鉄所(やはたせいてつしょ)は、1901年に操業(そうぎょう)が開始されました。鉄をつくるための工場です。なぜ、この場所になったのか。それにはいくつかの理由があります。

 

▲官営八幡製鐵所 東田第一高炉跡(※PIXTA)
▲官営八幡製鐵所 東田第一高炉跡(※PIXTA)

 

まず、原料が輸入しやすいということ。1つ目は鉄鉱石です。現在はオーストラリアからもっとも多く輸入していますが、八幡製鉄所が完成した頃は、どこからの輸入が多かったと思いますか? わざわざ北九州にした理由を考えてみると予想できそうですが、答えは中国です。近いから輸入に適していたということですね。

 

次に石炭です。これも現在はオーストラリアからの輸入が第1位ですよね。でも、日本はかなりの量の石炭を自給していました。1960年の自給率は、なんと86%もあったのです。ところが今やほぼ0%。

 

かつては、福岡県北九州市などに広がっていた筑豊炭田(ちくほうたんでん)や、福岡県南西部の三池炭鉱(みいけたんこう)が有名でしたが、どちらも閉山しています。

 

石炭を蒸し焼きにしたコークスは、鉄をつくるときに使います。

 

3つ目の原料は、日本国内で自給できる石灰石です。福岡県でもとれますし、山口県のカルスト地形で有名な秋吉台(あきよしだい)あたりで多く採取できます。

 

原料が近くでとれたり、輸入しやすかったりという理由から、北九州市に製鉄所がつくられていました。

 

原料の確保に適していた北九州市の鉄鋼業ですが、現在はそれほどさかんではありません。そもそも石炭や鉄鉱石の輸入先も変わりました。そのうえ、工業が発達して、さらに鉄が必要とされるようになった中部・関東地方で生産したほうが効率的だからです。

 

▲北九州市は原料確保に適していた
▲北九州市は原料確保に適していた

 

 ●福岡市は九州唯一の百万都市 

 

福岡市についても解説しましょう。福岡市は政令指定都市というだけでなく、九州唯一(ゆいいつ)の百万都市です。人口が増え続けて、近年では150万人以上の人々が暮らしています。

 

山陽新幹線や九州新幹線の駅があるのは博多(はかた)駅です。福岡市なのに中心的な駅が博多駅というのがまぎらわしいですね。市の名前を決めるとき、福岡市にするか、博多市にするかで、ひと悶着(もんちゃく)あったと言います。「福岡」と呼ばれていた地域出身の人は福岡市に、「博多」と呼ばれていた地域出身の人は博多市にしたい。

 

そこで、議会で多数決をとったところ、同じ票数に…。最終的に議長が決めることになったのですが、その議長が「福岡」出身だったため、福岡市になったそうです。

 

でも、博多という言葉もよく使われていますね。「博多どんたく」というゴールデンウイークに開催されるお祭りや、伝統的工芸品の博多人形、博多織(はかたおり)などがあります。

 

 

中学受験専門塾ジーニアス 運営会社代表 

慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校し、運営会社の代表に就任。現在は東京・神奈川の6地区に校舎がある。

ジーニアスはハイレベルな少人数制指導塾として、1学年200人強から開成、麻布などの御三家各校、筑波大附属駒場、慶應中等部、早稲田実業、渋谷教育学園渋谷、ラ・サールなど超難関校に例年合格者を多数輩出しており、募集時には毎年満席になる校舎もある。また、家庭教師のトライの映像授業「Try IT」の社会科を担当し、高校受験生からの支持も厚い。

おもな著書に『合格する算数の授業 図形編・数の性質編』『合格する地理の授業 47都道府県編・日本の産業編』(実務教育出版)があり、ほめて伸ばすだけをよしとしない、タイプ別に子どもへの対応方法を変えるなど独自の子育て論にも注目が集まっている。

著者紹介

連載楽しく学べる!「中学受験・合格する地理の授業・47都道府県」九州地方編

合格する地理の授業 47都道府県編

合格する地理の授業 47都道府県編

松本 亘正

実務教育出版

毎年、たくさんの合格者を輩出する中学受験専門塾ジーニアスの授業を再現! 中学入試「社会・地理」の押さえどころが、おもしろいほど身につく。中高生の勉強や、大人の学び直しにも最適! 南北に長い日本の地域ごとの素顔が…

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