数多くの陶磁器を生産している佐賀県、有田焼が有名
佐賀県で陶磁器(とうじき)の生産がさかんになったのは、今から400年以上前の、豊臣秀吉による朝鮮出兵と関連しています。当時、朝鮮半島から連れて来られた職人によって、生産技術がぐっと上がったのです。このことから、朝鮮出兵は「焼き物戦争」と呼ばれることもあります。
●もっとも有名なのは有田焼
佐賀県では、数多くの陶磁器が生産されています。どれも覚えておいてほしい都市です。北から順に、唐津(からつ)市、伊万里(いまり)市、有田町(ありたちょう)。有田(ありた)だけは町なので、気をつけてください。
現在は、有田焼(ありたやき)が一番有名ですね。毎年ゴールデンウイークに開催される有田陶器市(ありたとうきいち)には、約百万人もの人が訪れます。
江戸時代には、有田焼は伊万里港(いまりこう)から輸出されることが多かったので、「IMARI(イマリ)」と呼ばれていたそうですが、明治時代に入ってからは、有田町で焼かれたものは有田焼、伊万里市で焼かれたものを伊万里焼と呼ぶようになりました。
他には、近年発展の著しい都市として、鳥栖(とす)市があります。鳥栖市は県内では東に位置しており、九州の陸上交通の要所になっています。九州の南北、東西をそれぞれ結ぶ道路が交わり、また建設が進められている九州新幹線の西九州ルート(長崎ルート)との分岐(ぶんき)駅にもなっています。
●弥生時代にできた吉野ヶ里遺跡がある
佐賀県の主要な都市はこれくらいですが、県庁所在地の佐賀市は覚えておきましょう。九州で一番人口が少ないのも特徴です。
筑紫平野は、福岡県と佐賀県にまたがっていますし、有明海も佐賀県だけに面しているわけではないので、佐賀だけでこれが有名、というものは地理ではありません。歴史好きな人であれば、弥生(やよい)時代にできたと言われる吉野ヶ里(よしのがり)遺跡が出てくるかもしれませんね。
●のりの養殖量が全国1位
統計のとり方によっては兵庫県になることもありますが、佐賀県は、のりの養殖量が全国1位です。長崎県、佐賀県、福岡県、熊本県と4つの県に面している有明海で養殖されています。
ところが、のりの生産量になると、なんと福岡県が1位になってしまうのです。加工して商品にするには大きな工場が必要なのですが、その工場は福岡県に多いからでしょう。
たまねぎや小麦の生産もさかんですが、2位や3位にとどまります。1位となると、のりの養殖しか思いつきません。
松本 亘正
中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表
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