日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は、「医療費」について考えていきます。

 

一方で最も少ないがの「埼玉県」で27.74万円。「千葉」29.53万円、「神奈川県」29.85万円、「滋賀県」30.14万円、「茨城県」30.37万円と続きます。同じ日本であっても、一人当たりの医療費は「高知県」と「埼玉県」で18万円弱もの差が生じています。あらゆる分野で地域格差がいわれていますが、医療費においても同様のことがいえます。

 

また1人当たりの受診延日数では「佐賀県」が最も長く24.84日。「長崎県」24.68日、「鹿児島県」24.37日、「徳島県」24.26日、「熊本県」23.85日と続きます。一方で最も短いのは「千葉県」で17.09日。「埼玉県」17.11日、「滋賀県」17.24日、「茨城県」17.35日、「沖縄県」17.63日と続きます(図表5)

 

出所:厚生労働省「医療費の動向」(令和元年)、総務省統計局「人口推計」厚生労働省「医療費の動向」(令和元年)と総務省統計局「人口推計」
[図表5]都道府県別「1人当たりの受診延べ日数」トップ10 出所:厚生労働省「医療費の動向」(令和元年)、総務省統計局「人口推計」厚生労働省「医療費の動向」(令和元年)と総務省統計局「人口推計」

 

これらの傾向は高齢化率と関係が深く、1人当たりの医療費との相関係数は「0.96」、受診延べ日数とは「0.93」と強い相関関係にあることがわかります。地域によって医療事情は異なるので一概にいえませんが、高齢化と医療費の問題はセットに考えていかないと解決できないものだといえるでしょう。

 

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