優遇される立場に甘んじている中小企業の実態
コロナ禍の厳しい環境のなかでも、踏ん張っている中小企業。「中小企業は日本の宝。応援していかないと」という方向に誰もが考えそうですが、そうとはいえないのが中小企業に関する問題の根深いところです。
中小機構が行った「新型コロナウイルス感染症の中小・小規模企業影響調査(7月)」では、全国の中小企業・小規模事業者(個人事業主含む)約2,000社の回答を集計していますが、そのなかで「現在と今後のコロナ禍対策」として最も多かったのが「対策なし・今後の対策が分からない」で、32.7%にも及んでいるのです(図表3)。
このなかには「打つ手なし」と、本当に困窮を極めている企業もあるでしょう。一方で「支援を待っているだけ」と経営努力を怠っていると言わざるをえない企業も多いと思われます。
中小企業政策によって、少なくても3割の企業は淘汰されるといわれていますが、法律によって優遇される立場にあぐらをかいている中小企業がある以上、仕方のない部分もあるといえるかもしれません。
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